「再野生化」、スペイン自然保護の取り組み

2014年03月03日 13:03 発信地:カンパナリオ・デ・アザバ/スペイン 【写真】 【ブログ】
  • 楽天SocialNewsに投稿!
  • 1
  • 2

スペイン北西部サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)近郊の森で、走る野生の馬(2011年7月2日撮影、資料写真)。(c)AFP/MIGUEL RIOPA

関連写真1/1ページ(全1枚)

  • 「日本の捕鯨船から攻撃」、シー・シェパードが主張
  • 「再野生化」、スペイン自然保護の取り組み
  • EUの洪水被害額、2050年までに倍増の恐れ 研究
  • 世界最大級のモバイル展示会「MWC」で見えた5つのトレンド
  • ワインをまろやかにする乳酸菌の研究進む
  • ケニアの2013年サイ密猟数、前年の2倍に
  • 鳥2万羽以上が死ぬ、1月下旬以降 フランス沿岸
  • ネットを手放すくらいならテレビあきらめる、米国人
  • 洋上風力発電で「ハリケーンを弱体化」、米研究
  • ペットボトルボードでエコサーフィン、南米ペルー
  • グーグル「ストリートビュー」にホッキョクグマ登場
  • 独出版社シュプリンガー、機械生成の「でたらめ」科学論文を撤回へ
  • 自己破壊するスマホ、米ボーイングが近日発売
  • H2A打ち上げ成功、降水観測衛星を軌道へ 防災などに期待
  • 宇宙服の水漏れ、事故の1週間前にも発生 NASA認める
  • 太陽フレアの瞬間、波長ごとの画像 NASA
  • スモッグ続く中国北部、マスク売り切れ続出
  • NASA、715個の系外惑星を発見
  • モバイル・ワールド・コングレス、注目はウエアラブル
  • インドネシアでスマトラゾウ7頭の死骸発見、毒殺か

【3月3日 AFP】鞍(くら)や蹄鉄(ていてつ)を付けない野生のウマの群れが数百年前と同じように自由に走り回っている――スペインとポルトガルの国境地帯に広がるオークの森では今、そのような光景を見ることができる。

 自然保護団体によると、農業が減少しているスペインでは現在、放棄されたままになっている農村地域に、オオカミやハゲワシ、希少種の草食動物などの野生動物の姿が戻りつつあるという。

 面積500ヘクタールのカンパナリオ・デ・アザバ(Campanarios de Azaba)自然保護区には、スペイン原産の「レテュエルタ(Retuerta)」品種のウマがこの2年間で数十頭放たれた。

 同保護区を運営する自然保護団体のカルロス・サンチェス(Carlos Sanchez)代表は「レテュエルタは、太古の昔からこの地域に生息している素晴らしい馬だ」が、現在は絶滅に近づいていると述べ、「過疎化が原因で放棄された生態系の管理を目的で、最も原始的な品種の個体数の回復を進めている」と説明した。

 遺伝学研究により、欧州地域最古の馬品種の1つとして特定されているレテュエルタ種のウマの現存する個体数は、全体で約150頭だ。

 ここのレテュエルタ種のウマは、以前の唯一の生息地だったスペイン南部のドニャーナ国立公園(Donana National Park)からカンパナリオに連れてこられたものだ。第2の繁殖地を形成することを目的とし、現在は約50頭が生息している。

 希少種のハゲワシや自由に歩き回るウシとともに生息しているレテュエルタ馬は、自然保護団体が「再野生化」と呼ぶ取り組みの対象となった先駆け的存在だ。

 カンパナリオ保護区は、多くの国々で「野生」を通した開発に取り組んでいるイニシアチブのRewilding Europeから一部資金援助を受けている。

 オランダに本部を置く同組織の代表、フラン・シェパース(Frans Schepers)氏は「欧州は歴史上初めて、牧草地が激減するという状況に直面している」と語り、「スペインには、過去20~30年の間に放棄された土地が多数存在する」と指摘した。

  • 1
  • 2

関連記事

本日の必読記事1日2回更新

このニュースの関連情報

このニュースへのリンク

http://www.afpbb.com/articles/-/3009641

トピックス

特集:ソチ五輪

お知らせ

PRリンク

BPNPR

カテゴリ登録はこちらより