スピーチも金メダル――。フィギュアスケート男子のソチ五輪金メダリスト羽生結弦(19=ANA)が、25日に都内で開かれた日本選手団帰国記者会見での受け答えで関係者を感心させた。その話しぶりは地元宮城県でも好感度が高く、リンクと合わせて2冠といえる評判のよさだ。
「『人間力なくして競技力なし』。鍛えましたからね。人間力が成長していけば、彼はものすごく強くなる。それを期待している」と羽生について語ったのは日本選手団の橋本聖子団長(49)だ。橋本氏がトップの日本オリンピック委員会(JOC)選手強化本部は「人間力なくして――」をテーマに掲げており、この日の会見内容はそれを地で行く内容で、団長も満足した様子だった。
羽生は仙台出身、東日本大震災で一時は練習拠点を失った。JOC、日本スケート連盟から支給される計600万円の報奨金の使い道を「震災の方への寄付であったり、フィギュアスケートのリンクへの寄付だったり、そういうふうに使おうかなと思っている」と語った。“ゆづ”フィーバーに戸惑いや浮かれた様子もなく、「五輪チャンピオンの肩書をしっかり背負っていけるぐらい、強い人になりたい」「五輪チャンピオンらしい演技ができる強いスケーターになりたい」といった言葉を繰り返した。
羽生は金メダル獲得直後にも「僕一人が頑張ったからといって復興に直接つながるわけではないので、無力感にも襲われた」との“名言”を吐いている。
五輪中の話しぶりに、宮城県北部・登米市(とめし)で結成された「羽生結弦 ふ・る・さ・と応援団」の及川豊二氏(62)は「地域のみなさんも『本当に素晴らしい』と言っている」。登米市は羽生が幼いころに死去した祖父の出身地で、父秀利氏が育ったところ。1月には同応援団が寄付を募り、練習に役立てるよう90万円を贈った。その際、「試合よりもインタビューで何を言うかが心配だ」と秀利さんは漏らしたという。羽生の話し方に対する父の“採点”は辛いものの、及川氏は「素晴らしい受け答え」と絶賛。金メダル級の受け止められ方だ。
“女子アナセクハラ被害”を激白した元フジテレビアナ・長谷川豊がマイクをペンに持ち替えて、女子アナたちの嘔吐事件、不仲疑惑、未成年アイドルとの飲酒騒動など“とくダネ”大放出!