最終更新: 2014/03/03 08:58

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両陛下、伊豆大島ご訪問 避難生活送る人々に励ましのお言葉

大規模な土砂崩れを引き起こした台風の直撃から4カ月余り。天皇皇后両陛下が伊豆大島を訪問された。深い爪痕が残る島で、今も避難生活を送る人々に励ましの言葉をかけられた。
天皇皇后両陛下は28日午前11時すぎ、特別機で伊豆大島に到着された。
2013年10月、台風26号による土砂災害で36人が犠牲になり、今も3人が行方不明になっている伊豆大島を視察するため、日帰りで訪問された。
空港では、舛添都知事らの出迎えを受けられた。
両陛下の伊豆大島訪問は、1980年に皇太子夫妻として訪れて以来、34年ぶりとなる。
1986年に三原山が噴火した際には、千代田区などの体育館を訪問し、避難生活を余儀なくされていた島民を見舞われた。
宮内庁によると、2013年10月の土砂災害直後から、皇后さまの誕生日に関連する宮殿での祝賀行事を全て取りやめ、早い時期での訪問を希望されていたが、仮設住宅の準備の遅れや、都知事選などの影響で、この時期の訪問が決まったという。
伊豆大島に到着された両陛下は、バスで町役場を訪問された。
沿道に集まった島民に、何度も手を振り、大歓声に笑顔で応えられた。
町役場では、不明者の捜索にあたった消防団や、ボランティアとして被災した家屋の片づけなどを行った地元の高校生らと面会し、労をねぎらわれた。
陛下は「これからも、島民の安全のために、尽くされるよう願っています」と話された。
ボランティアで復興活動に参加した高校生の鵜飼茉鈴さん(18)は、「(両陛下に)来島していただいて、島民に元気が戻ってきて、それを感謝しなきゃいけないのに、(逆に)『ありがとうございました』というお言葉が、とてもうれしかったです」と語った。
このあと両陛下は、被害が最も大きかった元町神達(かんだち)地区を訪問された。
両陛下が視察するのは、えぐれた山肌と崩れだした土砂が流れ出した様子がよくわかる場所だった。
両陛下は、多くの家屋が一瞬にしてのみ込まれた土砂崩れの現場を前に、町長の説明に耳を傾けたあと、黙とうをささげられた。
そして午後2時すぎ、自宅が全壊するなどした被災者25世帯54人が避難生活を送っている仮設住宅を訪問された。
両陛下は、集会所に集まった高齢者ら1人ひとりと向き合い、声をかけられた。
皇后さまは、赤ちゃんを抱えた女性に、「2カ月? そうすると、あのあとに? 健やかに、大きくなられますように」と声をかけられた。
女性は「『よく子どもを産んで、育てていらっしゃいますね』とおっしゃられて、すごく涙が出てしまって」と語った。
伊豆大島では現在、2014年で59回目となる伝統の「椿まつり」が行われている。
フェリー会社によると、この時期は通常、ツアーなど団体の予約で、ほぼ満席になるということだが、2014年は、土砂災害の影響で観光客が激減しているという。
大島観光協会の白井岩仁会長は「最初から覚悟はしていたが、なかなか厳しいものがある。『まだ伊豆大島には、行くのが早いのかな』と、(観光客は)受け止めているのかなと思っています」と語った。
東京都は、椿まつりの期間中、大人1人あたり往復3,000円の補助金を出すなどの支援をしているが、それでもフェリーの利用者は例年の半分ほどだという。
白井会長は「陛下がお目見えになることが、安全宣言の意味を持っているし、非常に効果は大きいと思う」と語った。

(02/28 17:39)


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