2日午前10時45分ごろ、高知県の室戸岬から南に約410キロの太平洋で、マグロ漁船「第8海星丸」(19トン、長さ16メートル)が炎上しているのを捜索していた第5管区海上保安本部(神戸)の航空機が見つけた。乗船していた日本人2人と、インドネシア人5人の計7人の安否は不明。
5管本部によると、巡視船1隻が2日午後8時半ごろ現場海域に到着、第8海星丸や7人を捜索しているが見つからず、炎なども確認できないという。
乗っていたのは松岡尚裕船長(66)=高知市、市原学機関長(54)=高知県宿毛市=と、30~45歳のインドネシア人。午前6時10分ごろ、高知県室戸市の漁業無線局から「第8海星丸と連絡が取れなくなった」と通報があった。
海保の航空機が第8海星丸から黒煙が上がっているのを確認し、周囲の漁船に現場に向かうよう呼び掛けた。要請を受けた海上自衛隊の航空機も捜索に加わった。
第8海星丸は鮮魚卸会社シリウスオーシャン(東京・中央)所属で、神奈川県三浦市の三崎漁港を拠点とするマグロ漁船。同社によると、インドネシア人の5人は、現地で採用され、日本の人材派遣会社を通じて、昨年から船に乗っていた。
5管本部によると、2日午前1時ごろ、付近の船が無線で連絡を取ったが、午前5時ごろには無線の呼び掛けに応答がなかった。第8海星丸からは、火災や事故を知らせる信号は出ていなかった。2月20日に高知港を出港し、3月4日に和歌山県那智勝浦町の勝浦漁港に入港する予定だった。〔共同〕
マグロ漁船