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国際
【ウクライナ情勢】グルジア侵攻の再現…「自国民保護」錦の御旗に
【シンフェロポリ(ウクライナ南部)=遠藤良介】ロシア軍の動向が注目されているウクライナ南部クリミア自治共和国をめぐる情勢は、2008年8月にロシアとグルジアが交戦した紛争と多くの共通項がある。ロシアにとってウクライナは東スラブ民族同士の「兄弟国」であるだけに、事態はより深刻だ。
■住民にロシアのパスポート
グルジアでは1990年代の民族紛争を経て、アブハジア自治共和国、南オセチア自治州という2つの少数民族地域が事実上、中央政府からの独立状態にあった。
特に、南オセチアでロシアは親露派のかいらい政権を樹立し、現地住民に自国のパスポート(市民権)を配布。グルジアが南オセチア再統一を狙って攻撃に乗り出したのを機に、「自国民保護」を掲げてグルジアに侵攻した。今回のウクライナ・クリミア自治共和国も住民の約6割がロシア系で親露的な上、ロシアのパスポートを持つ者も多い。
自治共和国の議会はロシア系政党のアクショノフ氏を新首相に選出し、首相は1日、治安回復に向けた支援をプーチン露大統領に要請し、介入に向けた素地は急速に整えられた。
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