瞬間英作文を超効率化するアプリ「AnkiDroid・Anki」

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Anki - powerful, intelligent flashcards

対  象:瞬間英作文を効果的・効率的に進めたい方、単語帳を自作したい方 
読了時間:約9分(4684文字) 公開日:12-11/01 
更新履歴:14-03/02 タイトル変更・一部を残して全体的に書き直し

受験のときやテスト前に「単語カード」って作りませんでした? カードの表にどうしても覚えられない単語を、裏に日本語で意味を書いたりして。

「Anki」シリーズは、言わば単語帳のデジタル版でして、PC・スマホの両方で単語帳で作成・編集・学習できる無料ソフト・アプリです。こういった「デジタル単語帳」は、一般的に「フラッシュカードソフト・アプリ」と呼ばれています。ちなみに、「Anki」はPC版で、「AnkiDroid」はAndroid版です。
※iPhone版もあるのですが、有料で2500円もします…

僕は「瞬間英作文」は、基本的にフラッシュカードで勉強するようになったので、その理由について、詳しく説明していきたいと思います(・∀・)b
 

1. フラッシュカードが効率的な3つの理由


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僕はPCを自作したり、スマホもカスタマイズするのが好きな「デジタル人間」だと思うのですが、英語学習に関しては、本や自作ノートでやる「アナログ派」なんです。なんかスマホやPCでやるのは性に合わなかった。

ですが、フラッシュカードアプリに出会い、その効率性を知ってから、少なくとも「瞬間英作文」と「ボキャビル」などの短文系素材でのトレーニングに関しては、フラッシュカードアプリのほうが勉強しやすいなと思うようになってきました。
※もちろん、これは個人の好みです。あと、長文系素材は、本や自作ノートでも勉強しています。

その勉強しやすい理由を説明していきたいと思います(・∀・)b


1) 苦手なものを集中してトレーニングできる

ある程度英語を勉強されている方は、お気づきだと思いますが、英語学習というのは、

 ●聞き取れない、読めない語彙・表現
 ●言えない、書けない語彙・表現

を1つ1つ地道につぶしていくという「壮大な作業」だと思うんですよ。


例えば、TOEICのスコアが向上してくると、聞き取れない、読めない語彙・表現は少しずつ減っていき、900点に近づいてくると、自分の苦手な語彙・表現・問題をつぶしていく作業になってきます。

英会話も同じかなと。瞬間英作文でひたすらトレーニングしていると、瞬時に言える語彙・表現は増えていきます。このまま続けていけば、瞬時に言えない語彙・表現は少なくなっていくでしょう、死ぬまでには(笑)。


ということはつまり、初中級~中級者は、いかに効率よく、自分の苦手な語彙・表現をつぶしていけるか、になってくると思うのです。

そこで、フラッシュカードアプリを使うと、自分の苦手なものだけを集中してトレーニングできるので効率的だなと感じています。


2) 日本語文を自分で作れるのでストレスフリー

瞬間英作文は、5000文(10冊)くらいトレーニングしてくると、語彙・表現のストックがたまってくるので、初見の本でも、わりと英作文できるようになってきますし、日常生活でも英語で表現できることが少しずつ増えてきます。


ただ、すでにトライされている方はお気づきだと思いますが、瞬間英作文は、トリガーとなる日本語文が意訳されてると、かなりやりにくいんですよね。

以前は、本に書き込んだりして、なるべく効率的にできるように工夫していたのですが、最近はそれすらも、わずらわしくなってきまして(笑)、どうせなら気分よく英作文できるように「自分で作ってしまえ」と。

結果、個人的には正解でした。

瞬間英作文は、新しいテキストに入ったら、3ヶ月~半年くらいはトレーニングし続けるものなので、自分のやりやすいように改良した日本語文でやったほうが、瞬間英作文がサクサク進み、トレーニングが楽しくなります。


トレーニングが楽しい

楽しいと続けられる

継続は力なり


当ブログのお約束パターンですね(^_-)-☆


3) いつでもどこでもトレーニングできる

スマホだと、いつでもどこでもトレーニングできます。通勤時間、昼休憩、トイレなどのスキマ時間にも。

また、本が要らなくなるので、荷物を減らせます。

いったんフラッシュカードに登録さえしておけば、いつでもどこでもトレーニングできるので、過去にやったものでも、久しぶりに復習し直すというのがやりやすいです。


ただ、スマホでやると電池の心配が出てくるので、SANYOのモバイルブースターなどの「充電器」は持っておいたほうがいいかもしれません。出先で電池切れしたときのために購入しました。


僕は、英語音声や音楽は「ウォークマン」で聴く派なので、ウォークマンも充電できる、この「モバイルブースター」は重宝してます。


●カード作成自体もトレーニングになる

フラッシュカードで学習するかどうかで一番悩むのは、単語帳の作成作業ではないかと思います。

ですが、カードの作成作業は、それ自体にメリットが3つあると、個人的には感じています。


Google 翻訳」を開いて、TOEICのリスニング音声や、DUOのCDを流して、Google翻訳上でタイピングディクテーションし、タイプした英文を、フラッシュカードアプリにコピペで登録すれば、

 ●ディクテーションでリスニング力アップ
 ●英文タイピングが速くなる
 ●スペルを覚えられる

というメリットがあります。

Google翻訳を使うと、自動的にスペルチェックが入るので、スペルミスを大幅に減らせます。また、右側に日本語訳が出てくるのも何かと便利。

タイピングディクテーションについては、「英語初心者・リスニングが苦手な人はディクテーション|効果、やり方、おすすめ教材」で説明しています。



2.「Anki・AnkiDroid」がおすすめ


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Anki - powerful, intelligent flashcards

フラッシュカードアプリはいくつか試してみたのですが、最終的に僕が「Anki・AnkiDroid」を選んだのは下記の3つの特長があるからです。


【Anki・AnkiDroidがおすすめな理由】
●カード作成・編集が、PC・スマホ両方でできる
●自作単語帳をみんなで共有できる
●競合他アプリと比べて、細かく編集ができる


競合他ソフトである「i暗記」との違いについては、hanyu07さんの「単語暗記にi暗記(ianki)とankiを使ってみた」の記事が参考になると思います。


●ダウンロード・使い方説明サイト


●Anki(PC版)のダウンロード:Anki - powerful, intelligent flashcards

●Ankiの使い方説明サイト
 学習の効率をググッと上げるソフトウェア「Anki」の正しい使い方(簡易版)
 Anki日本語マニュアル Wiki*(詳細版)

●Android版「AnkiDroid」:ダウンロード on Google play

●iPhone版「AnkiMobile Flashcards」:ダウンロード on iTunes

 残念ながらiPhone版用は有料で、2500円(2014年3月現在)もするので、
 代替案として、次のフラッシュカードアプリをお薦めします。

 ●近々Android版も出る、PCと共有できる「zuknow(ズノウ)
 ●Evernoteをフラッシュカード化するアプリ「Everword」 tsukadaさんから情報提供
 ●カスタマイズ性の高い「Flashcards Deluxe」 sachikoさんから情報提供


●AnkiとAnkiDroidの同期方法

PC版の「Anki」とAndroidスマホ版の「AnkiDroid」は同期することができます。

例えば、Anki(PC)で作った単語帳を、「AnkiWeb」というWEBサイトを経由して、Androidスマホにダウンロードでして、出先で瞬間英作文や単語暗記トレーニングができるというわけです。もちろん、その逆もできます。

AnkiのWikiサイトでは、Anki(PC)とAnkiDroid(スマホ)の同期は、ちょっと分かりにくい気がするので、説明しておきますね。

まず、同期のイメージをば。

<同期イメージ>

Anki(PC) - AnkiWeb(ネット) - AnkiDroid(スマホ)


Anki(PC)とAnkiDroid(スマホ)は、ネット上にあるAnkiWebを介して同期する感じです。

最近流行りの「クラウド」ってヤツですね。

①Anki(PC)で単語帳作成

②Anki(PC)作成した単語帳の同期設定
作成した単語帳の画面で、上段の設定(S)→単語帳のプロパティ
「同期」の項目の「Synchronize this deck with AnkiWeb」にチェックを入れる。
http://wikiwiki.jp/rage2050/?DeckProperties

③AnkiWebでアカウント作成
PCでブラウザ起動、下記のAnkiWebというサイトで、Ankiのアカウントを作成します。

AnkiWeb
http://ankiweb.net/account/login
※英語サイトですがそんな難しくないはず

④AnkiWebで登録したユーザー名とパスワードをAnki(PC)に設定
再度、Anki(PC)を起動→設定(S)→設定(P)→ネットワークタブ
→「同期」の項目にある「ユーザー名(E-mail)」「パスワード」に、先ほどAnkiWebで作成したものを入力。

※これで、Anki(PC)とAnkiWeb(ネット上)が同期し、Ankiで作った単語帳がAnkiWebにも保存される(=同期される)ようになります。

⑤Androidスマホに同期設定
Androidスマホで、AnkiDroidをダウンロードして起動
→メニュー→マイアカウントで、ユーザー名とパスワードを入力
※これでAnkiDroid(スマホ)とAnkiWeb(ネット上)がつながります。

④Anki(PC)で作成した単語帳をAnkiDroid(スマホ)で確認
AnkiDroid(スマホ)のメニュー→単語帳をダウンロード→個人の単語帳
ここに、Ankiで作成した自分の単語帳の一覧が表示されるはずです(=゚ω゚)ノ

注意
もし、AnkiDroid(スマホ)側でカードを作成した場合は、先にAnkiDroid(スマホ)で「すべて同期」した後で、Anki(PC)を起動して同期すると、Anki(PC)にもカードが追加されます。


●Anki・AnkiDroidで瞬間英作文ときのコツ

Anki・AnkiDroidで瞬間英作文をされる方に、ちょっとしたコツをば。

トレーニング時に画面下に出てくる、カードの復習日のタイミングを選ぶボタンがありますが、その日にちも自分で細かく変更できます。

単語や熟語をトレーニングする場合はデフォルトでもいいと思いますが、個人的には、瞬間英作文は1週間くらいは毎日やったほうが身につきにやすいと感じるので、

「設定」→「単語帳のプロパティ」の「Initial button interval」を1日・1日・2日とかにしてます。

 ●単語帳プロパティ
 http://wikiwiki.jp/rage2050/?DeckProperties



3.「Anki」の競合アプリ「zuknow」に期待


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スマホ学習で効率よく暗記 | zuknow(ズノウ)

上述したように、「Ankiシリーズ」はiPhone版が2500円もするんですよね。ですので、iPhoneユーザーの方にもお薦めできる無料 or 低コストの、みんなで共有できるフラッシュカードを探していました。

去年リリースされたフラッシュカード「zuknow(ズノウ)」は、基本使用料が無料(単語帳に有料のものがあるだけ)で、「Anki」同様、PC・iPhoneの両方で編集・学習できますし、作成した単語帳はみんなで共有できます。Android版も近々リリースされるらしいです。

ただ、「zuknow」は、今のところ編集機能が「Anki」ほど優れていない(太字・赤字にできない、左寄せできない)ので、編集機能が改善されたら、当ブログでも単語帳を作成して、ブログの読者さんに役立つものを作っていきたいなと考えています。まぁ、まだ捕らぬ狸の皮算用ですけどね(^_^ゞ

 
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コメント

ありがとうございます!
リンク切れ、わざわざお教えいただいてありがとうございます!
早速修正致しました。

どうやらAnkiのバージョンアップに伴っていろいろ変更があるようですね。

先日のアンケート結果にお応えする記事を一通り投稿し終えたら、「Anki」に関する記事もブラッシュアップしていきたいと思います。
暗記アプリ
evernoteのノートを暗記カードにする
everwordってアプリを使って
瞬間英作文やってます。
これも結構使いやすかったです。
tsukadaさんへ
tsukadaさん、情報ありがとうございます!

Evernoteをフラッシュカード化できるなんて最高ですね(・∀・)

Android使いの自分としては、
iPhone版しかないのが残念です(ノд`)゚・*:.。.

しばらくすればAndroid版も出ますかねぇ。
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