マーシャル諸島のビキニ環礁で、マグロ漁船「第五福竜丸」が米国の水爆実験による「死の灰」を浴びてから60年。核被害の実態がほとんど解明されないまま長い歳月が過ぎ、日本はいま、原発事故と向き合う。太平洋の南の島に集った人たちは1日、思いを新たにした。「核の惨事を忘れず、語り継いでいく」

 マーシャルから教訓を学びたい――。首都マジュロでの式典には、福島にゆかりのある2人の学生が参加した。

 独協大1年の長島楓(かえで)さん(18)は福島市出身。東京電力福島第一原発事故のあと、朗読グループ「種まきうさぎ」で活動し、被災した子どもたちの作文や詩を朗読してきた。「なんで東京の人たちの電気のために犠牲にならないといけないの」。批判を織り交ぜた朗読に会場の雰囲気が重くなることもあった。