結婚は短期開発、長期運用。「結婚疲れ」を回避する3つのコツ

ルミエ
2014.03.01 22:00

家族の風景


「結婚」の二文字を見ると理由もなく憂鬱になる、そんなごく普通の三十路独身女性が、うっかり結婚してしまいました。

私はWebやアプリのディレクター、彼はエンジニアです。

まさか自分が結婚するなどとは夢にも思っていませんでしたが、結婚してからの3カ月で気づいたことを、私なりにお伝えしたいと思います。

1.夫婦はプロジェクトチーム、結婚生活は長期運用サービス


結婚はゴールのように捉えられることが多いですが、結婚生活を「長期運用のサービス」と捉えると、とても納得することが多いことに気づきます。

例えば EC サイトを運用しようと思った場合(リアルな飲食店や販売店を想像していただいても同様です)、なんとか完成までこぎつけてオープンしたとき、そこがゴールだと思う人がいるでしょうか。当然、そこからがスタートです。

長期運用サービスなのだから、当然、不具合も発生するでしょう。インフラの障害もあるでしょうし、突然のクレームもあるかもしれません(深夜対応も...)。入籍や結婚式はあくまでもローンチ、ことによるとティザーサイトの公開にすぎないと思うと、浮かれている場合ではありません。

また、これは私の持論なので全ての方にはおすすめはできませんが、開発はスピード感を持って無駄なくすすめることが重要だと思っています。

開発がもたってローンチが遅れれば、その後のイベントや運用がうまくいかないのは当然です。短期開発、つまりリーン結婚アジャイルな交際をおすすめします。


2.コミニュケーションを円滑に進めるツール


人と人が集まれば、2人でもチームということを忘れてはいけません。チームの基本は情報共有。ツールをうまく使ってコミニュケーションロスを避けましょう。


・コミュニケーションツール「Chatwork(チャットワーク)」

LINE や facebook メッセンジャーでもかまいませんが、共通のチャットツールはコミニュケーションのベースになります。

Chatwork」が優れているのは、相手や自分に「タスク」を振ることができること。また、ログも追いやすいので、不要な「言った言わない」を避けることができます。


・スケジュール共有は「Googleカレンダー」

「その予定、聞いてないよ!」という事態を避けるためにベストな方法、それは Googleカレンダーの共有です。相手に開示したくないご予定がある場合にはその限りではありませんが、くれぐれもカレンダーに「私用」などと入力して、いらぬ議論を招かぬようご注意ください。


googleカレンダに私用を入れる


・家計を管理するには「zaim」

他のものでもかまいませんが、入出金を共有するのは、お互いの意識のすり合わせに有効な手段だと思います。オンライン家計簿サービス「zaim」はレシートをとりあえず全部とっておけば、あとから入力がなんとかなるというところ、アカウントを共通で利用できるというところが、家計管理に便利です。

なお、大きな入出金がある場合には別途PL表(損益計算表)をひいて、貯蓄のモチベーションを高めています。


3.家事分担がうまくいく、たった1つのルール


2人で暮らしてみると、必ず議論になるのが家事の分担。我々のチームではたった1つのルールを決め、いまのところそれはとてもうまく機能しています。

それはこちら。


どちらかか家事をしているとき、もう一方も他の家事をする


たとえば、「1人が料理をしている間に、もう1人は掃除機をかける、洗濯物を畳む」などといったことです。どんなに仕事が忙しくても、片方が家事をしているときは絶対にPCに向かいません。

PC に向かっていると、傍からは遊んでいるんだか仕事しているんだかわからない、と言われたことはありませんか? 我々はお互いデスクワーカーなので、PC に向かっているときこそが実はハードな状況である場合が多いのですが、不思議なもので、そういった人間同士でも、相手が PC の前にいる(あるいはスマホをいじっている)のを見ると、なんだかサボっているように見えてしまうのです。

自分が働いているときに相手がサボっているように見えたら、腹が立つのは当たり前です。それを避けるために、


  1. 片方が家事をしているときはPCをさわらなければよい
  2. PC をさわれないと何もやることがない
  3. ならば、もう片方も別の家事をすればよい


というブレイクダウンで、このルールができたのです。


いかがでしたか? 独身がアイデンティティだった私が、なんとか結婚生活を送っているのは、こういった考え方のおかげです。

たかが結婚、されど結婚。転職や住宅購入と並ぶ、それなりに大きなライフイベントには違いありません。私も「結婚疲れ」しないよう、長期運用に引き続き臨みたいと思います。


(ルミエ/トロンボーンプレイヤー、Web・アプリディレクター、ゲスフェス主催、ゾンビコンサルタント)
Photo by Fabio Bruna(flickr).

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