2014年02月28日

◆ STAP細胞は真実らしい

 まだ明言できないが、STAP細胞はどうやら真実らしい。(たぶん。)

 ──

 私は三日前に、「 STAP細胞は誤認だ」という仮説を述べた。
  → STAP細胞は自家蛍光か?
  → STAP細胞は Muse細胞か?

 しかし昨日、読者からの指摘を受けて、論文の video を見ると、この仮説は否定された。
( ※ したがって、上記の2項目については訂正文を入れた。修正済み。)

 一方、捏造説もありえない。マウスの蛍光画像を撮るには、若山さんの協力が不可欠だが、それはありえないからだ。また、バカンティ教授も猿の神経細胞の実験をしていることからして、こちらも捏造はありえない。
 さらに言えば、上記の video も、とうてい捏造で作ったものだとは思えない。

 以上からして、次の二点はほぼ否定される。
  ・ 誤認説
  ・ 捏造説


 となると、残るのは、「真実である」ということだけだ。いかに真実らしくなくとも、論理的にそれしか残らなければ、それが真相なのである。
 つまり、「STAP細胞は真実である」というのが真相であることになる。

 ──

 すると、残るのは次の疑問だ。
 「なぜ再現性が低いか?」

 再現性が低いことは、この分野ではよくあることだ、という指摘もある。とはいえ、再現性が低いのが判明していれば、小保方さんの段階ではっきりと気づいていたはずだ。
 とすると、小保方さん自身の環境では、再現性は低くなかったのだろう。つまり一般的には、よくわからない何らかの理由で再現性の低さがあることになる。
 では、それは? 

 ここまで考えるとは、話は以前に戻る。
 冒頭の2項目(誤認説)は、2月25日の項目だが、それ以前の段階では、「再現性の低さが理由だ」と私は述べていた。
  → STAP細胞の再現性
  → STAP細胞と細胞分裂 (原理・再現性)
  → STAP細胞の再現性が低いわけ
  → STAP細胞は捏造か? ノー。
 これらの項目は、再現性の低さについて言及している。特に最後の項目では、こう述べた。
 「 STAP細胞の公開論文は、部分的に真実を示しているが、未完成である。追試で再現ができないのは、情報不足であるからだ。その情報については、小保方さん自身もまだ突き止めていない」

 以上の話を書いたあとで、私は「誤認説」に向かったが、その「誤認説」はすでに否定された。つまり、道を間違えた。
 道を間違えたのならば、間違える前に戻って考えるといい。そこで、上の4項目に戻る。そして、あらためて考え直す。
 再現性が低いわけはいったい何か? 

 ──
 
 ここで、新たに次のアイデアを思いついた。
 「 STAP細胞の再現性に重要なのは、細胞にかける圧力である」


 そもそも STAP細胞の原理から考えるといい。
 「生物にはもともと幹細胞が含まれていると考えられていたが、実は、細い管で選別している途中のストレスによって新たに幹細胞が生じたのだ」


 これが STAP細胞の原理だった。(最初のアイデア。)
 のちに、「酸性溶液にひたす」というアイデアが出たが、これでは( or これだけでは)再現性が低いことが判明している。……これが現状だ。

 そこで、私としては、新たに上記のアイデアを出すわけだ。
 「単に酸性などのストレスをかけるだけでは駄目だ。圧力をかけることが大切だ。圧力こそが STAP細胞の作成の核心だ」


 このアイデアの根拠は、次のことだ。(再掲)
 「できたてであること自体は、多能性をもたない。ただし、できたての細胞になる途中(細胞の形成の途中)が問題だ。ここで、強いストレスを受けると、新しい細胞(細胞分裂でできる細胞)は、不完全となる。つまり、誕生後に特定の細胞になる過程が完遂されない」

 「細胞分裂がなされて娘細胞ができたあとで、DNA がはっきりと固まるまでには、ある程度の時間がかかる。その時間が終わらないうちであれば、細胞分裂の途中状態の余韻がまだ残っている。その時期にストレスをかけることで、DNAがはっきりと固まらない状態のままとなる」

 STAP細胞は、既存の古い細胞が変化したものではなくて、細胞分裂によってできた新しい細胞である。
 新しい細胞は、できる途中で、過程が不完全となった。そのせいで、機能の特定化を喪失した。つまり、未熟だった。その未熟さが、多能性と呼ばれるものだ。

 つまり、STAP細胞における多能性というのは、何らかの新しい機能を獲得したものではなくて、本来果たされるべき機能が果たされなかったがゆえの、未完成さのことなのだ。(その未完成さが、STAP細胞の多能性である。)
( → STAP細胞の再現性が低いわけ

 STAP細胞というのは、いわば、「壊れかけた細胞」である。特に、DNAの状態が大きく変化している。そのためには、酸性とか温度とかが強く影響するとは思えない。一方、圧力ならば、強く影響するだろう。細胞が壊れかけることもあるはずだ。

 STAP細胞の作成では、50ミクロンの細管を使ったという。これは細胞の大きさの数倍程度の大きさだ。ここに細胞を詰めて通すことで、細胞に圧力をかけた。……その圧力のかけ方が、再現性のポイントなのかもしれない。

 とりあえず、ここに仮説という形で、上のアイデアを示しておこう。(「圧力説」と呼んでもいい。)



 [ 付記1 ]
 「圧力説」が正しければ、このアイデアは先の特許に含まれていないから、新たに特許の対象となる。どうなりますかね。

( ※ 細かい話を言うと。……私がここに書いてしまったから、もはや公知のアイデアとなり、特許は誰も取れないかも。しかしながら、綿密に圧力条件を規定すれば、特許を取れるかも。が、どっちにしても、私には1円も入ってこないことは確実。   (^^);  )

 
 [ 付記2 ]
 小保方さんの論文に難点がいっぱいあることが指摘されているが、それは、次のように解釈することができる。
 「頭はあまり良くないが、実験がものすごくうまい」
 こういう人は、けっこう多い。それで片付くはずだ。
 むしろ、山中さんみたいに頭も切れて実験もうまい、という人の方が珍しい。
 ついでだが、院生に一番多いタイプは、「頭がいいと自分で自惚れている人」でしょう。本当に頭がいいのは、本サイトに来た「研究者A」さんみたいな人だが、そういう人はとても少ない。



 【 関連サイト 】

 → 若山さんへのインタビュー(英文)

 要旨転載:要約すると、STAP細胞は間違いなくできる。ES細胞の混入の可能性が指摘されているが、当時Oct4-GFPのES細胞が研究室になかったのでその可能性はない。他の研究室でOct4-GFP陽性が確認されたことをメールで聞いている。( → 出典







 [ 余談 ]



※ これのみ、虚構ツイートです。 バカッター向け。

 
posted by 管理人 at 18:52 | Comment(1) | 科学トピック このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
心情擁護派,心配性故に懐疑派の単なる素人・文系です。
文系ですが動画について偽造がそこそこスキルが要るのではというのは理解可能ですので,その点に着目されて,stap実在を指摘される管理人さんの見解に期待したいです。
N誌論文フリー化以前は理研プレスリリースの動画しかなく,なんか細胞質喪失だけ=蛍光は自家蛍光という話に引っ張られていましたが,もと論文動画(これも実はどれを見ればいいのか素人にはなかなか分からない)で緑色の細胞?が生きて動いているような様子は見て取れました。
管理人さんのブログのコメント欄に鋭い指摘をいただいた研究者Aさんのご指摘の「8割死滅」とか何日目からとかは素人にはよく分からないのですが,動画が継続して記録されており,蛍光する細胞が死滅したものとはいいにくいことはよく分かりました。
管理人さんの考察などから,今次の発見が真実である希望を見出せました。
この件,いろんな指摘と憶測が乱れ飛んでいます。
直近でいえば,メソのコピペですが,私が見る限り明らかにコピペであるだけでなく,修正途上で力尽きたような不体裁な記述という感じがします。ここから感じるのは,なんか異常にせかされていたというような背景です。
急かす要因がヘンなものでないなら,その実態について,同じような立場におられる方々が指摘し,声をあげていただければと思います。
Posted by 単なる素人 at 2014年02月28日 20:04
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