福島県漁業協同組合連合会は27日、同県いわき市の沖合での試験操業で取れた魚から、食品の基準(1キログラムあたり100ベクレル)を超える濃度の放射性セシウムが検出された、と発表した。流通はしていないという。2012年6月に同県沖で始まった試験操業で、基準を超えた水産物が取れたのは初めて。

 県漁連によると、27日に同市四倉沖で取れたユメカサゴ4匹をすり身にして検査したところ、1キログラムあたり110ベクレルのセシウムが検出された。県漁連は同日に取れたユメカサゴ13・2キロの出荷をやめた。また、26日に同県相馬市沖などで取れ、同市内で販売されたユメカサゴ33・5キロからはセシウムは検出されなかったが、自主回収を始めたという。同県沖での試験操業の対象となる水産物はミズダコやコウナゴなど31種類。ユメカサゴは13年5月から対象に加わった。