26日の午前2時6分に肺胞出血のため千葉県内の病院で死去した元TBSアナウンサーでフリーアナウンサーの山本文郎さん(享年79歳)の通夜が27日、千葉県内の斎場で営まれた。喪主で08年に再婚した妻・由美子さん(年齢非公表)は「24時間いつも一緒にいました」と充実した結婚生活だったと話した。通夜・告別式は故人の意向で非公表。後日、お別れ会を開催する。
この日朝、由美子さんは涙を浮かべて、最愛の夫の最期の様子を語った。25日に小学校時代の同級生らが千葉県内の病院に見舞いに訪れた際は「まだ死なねえよ。もうひと花咲かせるから」と笑顔で振る舞っていたが、家族らも病室を離れ、由美子さんと2人の時に容体が悪化した。
「笑顔でさよならして私だけに『ちょっと苦しい』って」。病室に戻ってきた、前妻との間の長男夫婦と3人でみとった。「ほとんどそのままスーッて感じです」と穏やかな表情で旅立ったという。
97年に前妻を亡くした山本さんは、08年に31歳年下で2人の子持ちの由美子さんと再婚。25日は由美子さんの息子2人に「孫を見るまで死ねねえ」と話していたという。
由美子さんは結婚生活は充実していたか聞かれ「そう思ってます。山本もそう言ってくれていた。24時間いつも一緒にいました。ほかの夫婦より濃厚かなって」とほほ笑んだ。亡くなる前日にも「お前がいなかったら俺は生きていけない」と話す山本さんに「当たり前よ」と返すなど愛情に包まれた時間を過ごした。
19日に都内のパーティーで司会をしたのが最後の仕事となった。翌日に銀座でビールを飲み、コンサート鑑賞。鎌ケ谷市内に帰宅後に頭や背中が痛いと訴え、病院に運ばれ入院していた。
この日の通夜には約50人が弔問に訪れた。祭壇には、山本さんが建築会社「セレコーポレーション」(本社・東京)のイメージキャラクターを務める笑顔の写真が遺影として飾られた。直前まで現役だったことから「(死亡時刻の)26日午前2時6分が引退だと思ってます」と由美子さん。後日、「引退式」と名付けたお別れ会を開催予定。「笑顔で喪服禁止でやろうと思ってます。大々的に来ていただいて大騒ぎしてほしいです」と話した。
[2014/2/28-06:05 スポーツ報知]