春の味覚、くぎ煮のシンコ漁解禁　兵庫・明石で水揚げ

　春の味覚として親しまれるイカナゴの稚魚「シンコ」漁が２８日、大阪湾と播磨灘で解禁され、兵庫県明石市の港で水揚げが始まった。

　明石市の林崎漁港からは午前６時前に１１隻の漁船が漁に出た。海中に下ろした網を引くと、透き通るような銀色のシンコが大量に捕れ、勢いよくはねていた。そのまま競りにかけられ、約２５キロの１籠に２万円の初値がついた。

　県立農林水産技術総合センター水産技術センターによると、ことしは親魚や産卵量が少ないことから、例年を下回る漁獲量が予想されている。

　シンコは体長約３〜５センチで、漁は４月下旬まで続く。しょうゆと砂糖で甘辛く煮た「くぎ煮」が有名。