オバマ訪日「1泊2日」韓国にやられた「外交敗北」〈週刊新潮〉
Book Cafe 矢来町ぐるり 2月25日(火)15時54分配信
オバマ米大統領のアジア歴訪をめぐり、日韓の間で熾烈な外交戦が繰り広げられた。大統領の日本滞在が1泊2日では、韓国にしてやられた外交の敗北だろう。
「昨年末から日本政府は、オバマ大統領を国賓として迎えたいと米国政府に働きかけてきました」(大手紙の政治部デスク)
狙いは、靖国問題で「失望した」という米国との関係修復。だが、国賓には儀典上の約束ごとがある。
「国賓には通常、天皇陛下主催の宮中晩餐会をはじめとして、総理主催の午餐会、米国大使主催の懇談会、出発の際は天皇皇后両陛下のお見送りといった行事があります。最低でも2泊3日は必要なんです」(同)
昨年末までオバマ大統領のアジア歴訪は、日本、フィリピン、マレーシアの3カ国で、日本滞在も2泊3日以上が内定していた。だが、韓国が年明けから巻き返しを図ったのである。
「韓国政府はオバマ政権と関係の深いシンクタンクに寄付を行なったり、アーミテージ元国務副長官のような知日派にも裏工作をしたりするなど、なりふり構わぬロビー活動を展開していたのです」(外務省関係者)
2月7日に岸田文雄外相が訪米し、ケリー国務長官に再度「2泊3日」と直談判したものの、すでにオバマ訪韓の決定後だった。
「米国は日韓の関係修復を希望しており、韓国にも1泊します。オバマ大統領は日本で国賓扱いされるよりも、TPP(環太平洋経済連携協定)などで目に見える成果が欲しい」(同)
政治ジャーナリストの安積明子氏はこう言う。
「大統領の滞在が1泊2日では、行事を簡素化するとしても、真の国賓待遇とはならない。日本には手痛い外交敗北です。韓国政府は、慰安婦像設置や日本海呼称問題でも米国に働きかけを行ない、成果を上げている。祖国にロイヤリティが強い韓国系米国人は、韓国政府の国策に呼応して、票も金も出しているんですよ」
えげつない告げ口外交の裏には、したたかで巧妙な戦略があるのだ。
※「週刊新潮」2014年2月27日号
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最終更新:2月25日(火)15時54分
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