最終更新: 2014/02/28 09:41

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「PM2.5」 27日も日本の空に飛来 酸性雨の懸念も

深刻な大気汚染をもたらす「PM2.5」は、27日も日本の空に飛来している。
その悪影響が及ぼす結果として、今、危険な雨の猛威が警戒されている。
27日、晴天に恵まれ、青空となった中国・北京。
26日は、日本の環境基準の15倍を超える高濃度のPM2.5などによって、街全体が黄色くかすんでいたが、北風によって、PM2.5が飛ばされたためか、27日の空は澄み渡っていた。
しかし、海を隔てた日本の富山県では、大陸から流れ込んできたPM2.5により、2日連続となる注意喚起が行われた。
27日午前7時までの3時間に観測されたPM2.5の平均濃度は、1立方メートルあたり、85マイクログラム(μg)を超えた。
富山市の家電量販店では「(空気清浄器の売り上げは?)きのうから、駆け込みですかね。普通、平日だと出て、1〜2本(台)だが、(いつもより)4倍近く(多く)売れている。『これは危ない』ということで、買いに来ているのでは」との声が聞かれた。
富山市のドラッグストアでは「『どのマスクが効きますか?』など聞かれて、その対応に追われています」との声が聞かれた。
一方、東京・渋谷でも、PM2.5の影響なのか、遠くに見えるビルがかすんで見えた。
目黒区では、正午に、113マイクログラムを観測するなど、PM2.5の濃度は高めだった。
さらに、27日の東京には、雨が降っていた。
この雨が、PM2.5による影響を拡大させるおそれがあるという。
埼玉大学大学院の王 青躍准教授は「PM2.5が日本に飛んでくると、酸性雨になる。酸性雨が(降ることで)生態系とか、いろんな環境に影響が出てくる」と話した。
その悪影響につながると考えられるのが、酸性雨。
王准教授によると、雨にPM2.5に含まれる硫酸塩などが取り込まれることで、より強い酸性雨になるおそれがあるという。
酸性雨の影響は、さまざまな生態系に及ぶと考えられていて、その1つが、川や湖の酸化。
酸性雨が、世界的な問題となった1980年代。
スウェーデンの湖では、水が酸化したために、魚が死ぬなどの被害が出た。
またドイツでは、森林の立ち枯れが深刻化した。
日本でも、栃木県で森の木が枯れ、立ち枯れも、酸性雨が原因ではないかとみられている。
酸性雨の脅威は、生態系以外にも及ぶと考えられている。
建物にできたコンクリートのつらら。
酸性雨によって、コンクリートの成分が溶け出してできたものとみられている。
日本にまで迫る、中国の大気汚染。
酸性雨対策も含め、抜本的な改善策が求められている。

(02/27 17:58)


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