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【プロ野球】

松井裕に難敵 スギ花粉地獄が…

2014年2月28日 紙面から

花粉症に悩まされる楽天の松井裕=宮崎・清武総合運動公園で(中西祥子撮影)

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 スーパールーキーに思わぬ“難敵”が出現した。楽天のドラフト1位新人、松井裕樹投手(18)=桐光学園高=は27日、ロッテとの練習試合が行われた宮崎・清武総合運動公園野球場でブルペン入りした際、スギ林が球場周囲を覆う『花粉地獄』の環境に集中を乱され、佐藤義則投手コーチ(59)から投球ストップを命じられたのだ。

 異変は明らかだった。ブルペンに入った松井裕の顔色が赤い。目も腫れている。意思とは無関係に流れ出る鼻水を何度もぬぐう。さすがにクシャミは我慢したが、24日の宮崎入り直後から「ちょっと怪しい」と警戒していた花粉症の症状に襲われた。

 さすがのスーパールーキーでも、この体調では集中できない。捕手の伊志嶺を相手に70球を投げたところで、佐藤コーチから声が飛んだ。「良いボールがいったら終わりな」。しかし、ストライクが入らない。5連続ボール。「もう、ラスト1球でいい」。内容は問わず、強制的に投球練習を打ち切られた。

 「鼻がグジュグジュだからな。今すぐ福岡に移動していいぞ」と佐藤コーチが笑う。松井裕もグラウンド入り直後から、「ヤバイです」と難敵の存在を感じ取っていた。この状態で投球を続けていても、練習の効果は上がらない。

 四方をスギ林に囲まれた清武野球場は、花粉症患者にとって最悪の環境だった。「ワシは余計なものには頼らない」と自力で戦っていた星野監督も、練習中にはベンチ裏で鼻にティッシュを詰めて応急処置。「この球場は大変だな」と頭を抱えていた。

 久米島と沖縄では無縁だったが、宮崎・清武では少々強い風が吹けば、外野席後方のスギ林から花粉が宙に放たれる。これほどの悪条件はなかなかないだろうが、本拠地のコボスタ宮城でも開幕直後は花粉が舞う日がある。23日の巨人戦で完全デビューを飾り、3月8日か9日の中日戦(倉敷)で2度目の登板を迎える見通しの怪物ルーキー。開幕ローテ入りを果たすためにも、日々の花粉飛散量の確認は重要なルーティンになりそうだ。 (井上学)

 

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