NHKが混乱している。
このゴタゴタはいつまで続くのだろうか。
《NHKの籾井勝人会長が1月25日の就任初日、辞任届を預けるよう理事に求めていたことが分かった。NHKの塚田祐之専務理事ら10人の理事全員が2月25日の衆院総務委員会で、辞任届を提出していたことを認めた。−−略−−》
以上は、2月25日付の日本経済新聞が伝えた内容だ(こちら)。
記事は国会の答弁を踏まえたものだが、実は、この問題が国会に持ち込まれる以前の2月22日の段階で、東京新聞が同じ内容(籾井会長が理事に辞表の提出を求めたこと)の記事を配信している(こちら)。
東京新聞は、記事の中で「NHK関係者への取材で分かった」と書いているが、これは「リーク」なのだと思う。
興味深い事件だ。
いくつかの報道を総合して経緯を振り返ってみると、事件の概要は以下の通りだ。
- 籾井勝人NHK会長が、その就任初日に当たる1月25日午前、臨時役員会において、「あなた方は前の会長が選んだ。今後の人事は私のやり方でやる」という趣旨の発言をしたうえで、10人の理事に対して辞表を預けるよう出席者に求めた。
- 新会長の要求に応じて、理事たちは、全員、日付なし、署名、捺印済みの辞職届を提出した。
- 理事のうちの誰か、あるいは複数の理事が、会長に辞表を求められて提出した旨を報道機関にリークした。
- 取材に対して、籾井会長は「人事のことなので」と、コメントを拒否。
- 上記の内容が報道される。
- 衆院総務委員会でこの問題がとりあげられる。
- 25日の衆院総務委員会において、理事全員が辞職届を提出したことを認める。
- 同日の同委員会で、籾井会長は「各理事は事実をそのまま述べたと思う。それはそれで結構だ」と理事に辞任届を書かせていたことを認め、「人事のことなので、これ以上のコメントは控えたい」と答弁。
- 籾井会長は、26日の衆院予算委員会の分科会で、就任初日に十人の理事全員に辞表を書くよう求めたことについて「辞表を預かったことで理事が萎縮するとは思わない。一般社会ではよくあることだ」と述べ、問題はないとの認識を示した。
当初、私は、ニュースに反応して、以下のようなツイートを放流した。