2014年2月28日03時58分
H2Aロケット23号機が28日午前3時37分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。約15分後に搭載していた全球降水観測(GPM)衛星を予定の軌道に投入し、打ち上げは成功した。H2Aの成功は17回連続で、成功率は約96%となった。
H2Aはカウントダウンが「0」になると爆音を響かせ、発射場近くの海岸や砂浜をまばゆい光で照らしながら夜空を駆け上がった。約1分半で補助ロケットを分離。その後相次いで第1段、第2段ロケットを切り離しながら加速し、太平洋の約400キロ上空で、GPM衛星を分離した。
GPM衛星は、複数の衛星で地球規模の降水量などを観測する計画を担うメーンの衛星。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と、米航空宇宙局(NASA)が共同開発した。得られたデータは、台風や豪雨など気象災害の予報精度の向上に生かされるという。
H2Aロケットは今回、香川大、信州大、帝京大、鹿児島大、多摩美術大、大阪府立大、筑波大がそれぞれ開発した小型衛星7基も宇宙に運んだ。
H2Aロケットは2001年に初飛行した日本の主力ロケット。昨年1月の22号機以来、約1年ぶりの打ち上げだった。03年の6号機が失敗して以降は成功が続いており、製造元の三菱重工業は高い信頼性を背景に、世界の衛星打ち上げ市場に積極参入する意向を明らかにしている。
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