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ソチ五輪で起きたトラブルをきっかけに、中国と韓国のネットユーザーが火花を散らしている。
五輪5日目の2014年2月10日に行われたスピードスケートから、23日の閉会式に至るまで、ネット上では敵意に満ちたコメントが双方から投稿された。
中国側が怒るきっかけとなったのは、中韓両国が得意とするスピードスケート・ショートトラック競技だ。15日に行われた男子1000メートル決勝で、中国の武大靖選手は、このレースで韓国のシン・ダウン選手に接触されてメダルを逃してしまった。
また、同日行われた女子1500メートル決勝でも、韓国のキム・アラン選手の転倒に中国の李堅柔選手とアメリカの選手が巻き込まれた。これに対し、中国版ツイッターの「微博(ウェイボー)」では、「これはひどすぎる」「韓国選手、絶対に意図的なファウルだよ!」「韓国人は卑劣」「中国がうらやましかったんだろうな」などとブーイングの嵐が起こった。
さらに中国メディアの「網易体育」が17日、「韓国選手は五輪や国際大会でたびたび中国人選手を妨害している」として、過去にあった頸椎損傷や流血沙汰の事例を紹介すると、批判はヒートアップ。「下等民族だな」「平昌五輪はボイコットすべき」「平昌五輪の後、選手が生きて戻ってきてもらうためには、金メダルはいらない」などとコメントが相次ぎ、中には「日本人の方がマシ」といった普段叩いている「日本」を擁護する声さえあったほどだ。
もちろん韓国側も黙っていない。24日には朝鮮日報(日本版)が、ショートトラック女子1000メートル決勝の「問題行為」を伝えている。中国の范可新選手が、リードしていた韓国のパク・スンヒ選手の両手をつかもうとして体が触れたようにみえたが、失格扱いにならず銀メダルを手にしたと指摘し、批判が噴出していると報じた。実際、YouTubeには検証動画が投稿され「恥を知れ!」「中国チームはこの程度ってことだよ」などと韓国人からバッシングが寄せられている。
「言い争い」は最後の最後まで続いた。閉会式で次回の冬季五輪開催地である韓国・平昌のPR映像が流れると、これが新たな火種となってしまった。映像の中で、「活版印刷」の紹介が含まれていたことから、「微博」上で指摘され「中国文化のパクリではないか」と批判の声が相次いだ。これに対し、韓国のニュースサイト「wikitree」が現存する最古の活字印刷は1239年に印刷された「南明泉和尚頌証道歌」だとして韓国起源を強調。当然ながら、中国ネットユーザーのさらなる怒りを買うこととなり、「長期戦」にもつれ込んだ。
現在、日本をはじめとする各国では、連日に及んだ熱狂から徐々に落ち着きを取り戻しつつあるが、中国と韓国のネットユーザーは未だ五輪の尾を引きずり、不穏な空気が漂っている。
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