面白い人に出会った。
彼を一文で表すと、
SIerにいるくせに技術が大好きで、コードを書きたくても書けない現状に嘆きつつ、
多額のローンを背負ってしまったため転職に踏み切ることもできず、夢と現実の狭間で苦しんでいる男だ。
この人の素直な感じがかなり好きで、出会いざますぐに心を開いてしまった。
やっぱりアツく技術的な話をしてくれる人は本当に楽しい。
会社にいる人の5割はSSDって何?って人だし、6割はJavaとJavaScriptの違いもわからない人で、8割はGoogle検索無しでコンソールに「Hello World」を出力させることもできないような人達だ。
実際に統計をとったわけではないけれど、これは全然大げさな話ではない。
「システムエンジニア」なのに、本当にこんな感じなのだ。
その代わり、ExcelやWordを駆使して資料を作成する技術は素晴らしいものがある。
長時間の会議に耐えうる精神力も素晴らしい。
そんな人達で溢れている中、誇らしげにEmacsの素晴らしさを語り、嬉しそうに普通の会話に「DRY、DRY」と織り交ぜてくる彼との会話は楽しかった。
傍から見ると変人だが。
さて、そんな彼はバリバリの情報系出身で、SIerにいるのが勿体ないような人なんだけど、まぁそこは個人の事情があるので仕方ない。
Ruby大好きな彼との話は面白かった。
僕が、
「いや、実際Javaは便利だよ。Javaはやろうと思えばなんでもできる。しかし、Web系の企業ではあまりJavaでの開発は行われていないっぽい。これってなんでなんだろうね。なんでRubyなのかね」
と言うと、彼はすかさずこう言った。
「RubyはJavaの10倍の生産性という話もあるが。
しかしそれ以上に、Javaが使われないのは、エンジニアが楽しくないからだ。
エンジニアのモチベーションが上がらないからだ」
こんなんRuby大好きな彼の主観かもしれないけれど、あながち間違っていない気がする。
「書いていて楽しい言語」で開発すると、エンジニアのテンションが上がる。
その結果、開発効率は高まる。
どうせ毎日触れるなら、ワクワクしていたいもんね。
そんな話をしつつ、Rubyがいかに楽しいかを熱っぽく語る彼を見て、やっぱり僕は彼が好きだなぁと思った。
そして、なんでこいつはSIerにいるんだろうと、彼から聞いたローンの額に思いを馳せた。
- 作者: 和田卓人,Kevlin Henney,夏目大
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2010/12/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 58人 クリック: 2,107回
- この商品を含むブログ (337件) を見る
家にあるから、もう一度読み返してみよう。
技術のことを嬉しそうに話す人と出会えて、すごく楽しかった。