大阪府議会:公明、知事に答弁求めず 維新との溝あらわ

毎日新聞 2014年02月26日 22時48分

 大阪府議会で26日、代表質問に立った公明党の清水義人府議団幹事長が松井一郎知事(大阪維新の会幹事長)に答弁を求めなかった。会派を代表した議員が首長の予算編成方針などに対して行う代表質問では異例で、松井知事の就任後は初めて。辞職して出直し大阪市長選に出馬する維新代表の橋下徹市長が、「裏切られた」などと公明批判を繰り返していることが背景にあるとみられ、維新と公明の溝があらわになった。

 清水府議は南海トラフ巨大地震への対策▽子育て支援策の拡充▽大阪独自の給付型奨学金制度の見直し−−など22項目について質問。全て担当部長や教育長が答弁し、松井知事は約2時間20分間、座ったまま、やり取りを聞くだけだった。

 清水府議は議会後、記者団に「政治的なことは知事に聞かないといけないが、責任ある立場で議案を実行していく部長と政策議論しようというスタンスだ」と説明した。一方、松井知事は公明の方針を聞いた当初は「無視、無視作戦だ」と反発していたが、議会が終わると「ちょっと寂しい。予算案は理解してくれているのに、政治家としての俺のことはもう大嫌いなんやな」と語った。【熊谷豪、林由紀子】

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