本日の LINE Showcase 2014 Feb. イベントで発表された「LINEビジネスコネクト」は、企業アカウント向けにLINEのAPIアクセスを提供するサービス。たとえば自社の顧客管理データベースなど外部DBと接続することで、ユーザー別のメッセージなどさまざまなサービスを提供できます。

従来のLINE 企業アカウントは、全ユーザー(友だち)に一斉同報でニュースを告知する使い方が主でした。しかし LINEビジネスコネクトでは、どのLINEアカウントが自社のどの顧客なのかをユーザーの同意のもとに把握できるため、LINEからピザを注文する、LINEでタクシーを呼ぶ(位置情報送信)、あるいはLINEを通じて個別ユーザー向けの通知(例:レンタルビデオの返却期限)やニュースを届けるといったことが可能になります。




また外向きの顧客サービスだけでなく、従業員管理などの業務用DBと接続すれば、勤怠管理やシフト管理などのツールとしてもLINEを利用できます。


さて、LINEといえばかつてはユーザーの明確な同意を得ないまま電話帳情報を吸い上げて照合する挙動が問題になるなど、ユーザー情報の危なっかしい扱いでも知られてきました。外部データベースとの接続と聞くと良からぬ方向の想像もできますが、LINEビジネスコネクトについては外部データベースとアカウントのひも付けにはユーザーの同意が必要、かつLINE側ではひも付けられた顧客データを保持しない、とされています。

LINEビジネスコネクトは、「まずは一部企業と連携してケーススタディを作り、段階的に導入企業を拡大していく予定」。著名パートナー企業と分かりやすいサービスを本日より提供!ではなく、これから始めるのでまずはご連絡ください、段階での発表でした。

本日の発表イベント LINE Showcase 2014 Feb. では3つの新サービスを「BEYOND LINE」と称して、このLINEビジネスコネクトのほか、個人や企業が自作のスタンプを手軽に販売できるLINEクリエーターズマーケット、Skype的なIP電話サービス『LINE電話』もあわせて発表しています。