休日返上で調整した楽天・則本(右)は、東田トレーナー(左)が撮影した動画でフォームチェック。後ろは塩見=那覇市内で(井上学撮影)
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18歳に負けるわけにはいかない。楽天の則本昂大投手(23)が24日、スーパールーキーに闘志をかき立てられた。前日(23日)の巨人戦で完全デビューのドラフト1位新人、松井裕(桐光学園高)について聞かれた瞬間、目がギラっと光った。
「チームとしては、すごく良いと思います。でも、活躍されると、自分としては面白くないですよね」。自らのトレーニングがあったため、完全投球を目撃したのは1イニングだけ。それでも、調整が遅れ気味だった昨季新人王のスイッチはONに切り替わった。
久米島キャンプでは同部屋。昨年の自身の経験をもとに、プロの心得などを説いてきた。ただ、現時点では弟分の方がチームの話題を独占。昨季は田中に次ぐ15勝を挙げた則本がプライドを刺激されるのも当然だ。
この日は、沖縄から宮崎への移動でチームはオフ。その中でも、26日の韓国・斗山戦で先発予定の右腕は、出発前に那覇市内の公園でランニングとキャッチボール。青く広がる空の下で体を動かし、今季初実戦に向けた調整を進めた。
スーパールーキーの陰に隠れてきた右腕は「これまでは、ひっそりとやってきましたけどね」とニヤリ。目の前の試合も大事だが、見据えるのは1カ月後。「実戦にならないと分からない課題もある。それをつぶしていきたい」。立候補している2年連続開幕投手の座は、しっかりと確保する決意だ。 (井上学)
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