2014年2月25日火曜日

米国政府への“逆失望”発言の首相補佐官に本紙副代表は1月から“失望中”

本紙副代表も“失望”した衛藤晟一首相補佐官(えとうの報告より

昨年1226日の安部首相の靖国神社参拝に「失望」を表明した米政府に対し今月16日「むしろ我々の方が失望だ」などと発言した衛藤晟一首相補佐官(自民党参議院議員)。
   
 首相補佐官として国政の重要課題を担当する衛藤氏が自身のホームページの国政報告動画内で発した米国への“逆失望”発言は内外から批判を浴びた。

 ところが今回、衛藤氏の“失望”発言に先駆けて、本紙副代表が1ヶ月前から首相補佐官にいち早く“失望”していたことが判った。


  ◆“逆失望”発言削除後も自己正当化
 今月16日、動画投稿サイトYOU TUBEにもUPされた国政報告映像の中で「米国がdisappointed(= 失望)と言ったことに対してむしろ我々の方がディスアポイントだ。米国が何故同盟関帰依の日本を大事にしないのか。米国はちゃんと中国にものを言えない様になりつつある。あのディスアポイントは日本に対してと思うかもしれないが、それは違う。明らかに中国に向け『我々は実はディスアポイントしているん だ』と中国に対する言い訳として米国は言ったに過ぎないと理解している」と発言した衛藤氏。 当初は国会記者に「個人的な見解。米国が失望したと言うなら、こちらも失望したということ。問題になることがおかしい」と抗弁していたが、衛藤氏の発言を知り激怒した管官房長官が首相と対応を協議し電話で衛藤氏に注意、衛藤氏は官邸からの指示で「政府見解という誤解を与えるなら下げる」と発言を撤回し動画も削除した。削除後、衛藤氏は「同盟国としてこれだけやってるのに『失望』と言われたのだから私として余りにもガッカリだという 皮肉の一つ」と国会記者に弁明、官邸からの注意については「補佐官として言うべきではないというなら申し訳なかった」とした。

◆首相側近が米副大統領のメンツ潰し


衛藤氏は2005年の郵政選挙で自民党本部から公認を貰えず小泉首相(当時)に刺客を送られ落選したが、2007年の参院選で安倍総裁の推薦により復党、第二次安倍政権では憲法改正問題などで首相に助言をおこなう『国政の重要課題担当』補佐官として登用された。所謂“お友達内閣”の一角を担っており、安倍晋三のブレーンの一人と目されている。

安倍首相が昨年1226日に靖国神社を参拝した問題では、同12月初旬に日本・中国・韓国を歴訪し韓国の朴槿惠大統領に安倍首相が靖国参拝を見送るとの感触を伝えた米バイデン副大統領のメンツを潰したとして内外から批判を浴びた。その問題が冷めやらぬ内に、側近の首相補佐官が更に米国を刺激する発言をおこなったというわけだ。

 
衛藤晟一HPより
◆本紙副代表は先立って“失望”


そんな衛藤氏に対し、本紙副代表が一月前、先立って“失望”していたことを明らかにした。 フリージャーナリストとしても取材活動を続ける本紙副代表は先月、某週刊誌の取材のため参議院議員会館に赴き、ある政治団体の会合で講演する衛藤氏にインタビューしたのだが、その回答に大いに“失望”させられていたというのだ。

衛藤氏が内閣総理大臣補佐官の肩書きで講演をおこなったのは世界戦略総合研究所の定例会だ。

 ◆文鮮明直属の宣教団総裁が代表の団体で講演

世界戦略総合研究所、略称は世界総研または戦略研、聞き慣れない団体だが、霊感商法で悪名高い統一教会の古参信者で構成された統一教会の関連団体だ。代表者は阿部正寿(まさのり)氏(75)。阿部氏は1964年に統一教会に入信、1969年に初期の合同結婚式に参加した12組の一人という古参幹部信者で、1979年に渡英し15年間ヨーロッパに於いて文鮮明教祖の直属の宣教団『国際・世界統一十字軍(One World Crusade)』の総裁として宣教活動を行なってきた人物だ。1993年に帰国した阿部氏は2000年に日本国家戦略総合研究所を設立、2008年には世界戦略総合研究所と改称し、都内ホテルや集会施設などで隔月開催される定例会では国会議員や大学教授の他、靖国神社の元権宮司や明治天皇の玄孫の竹田恒泰氏などを講師として招聘してきた。


◆安倍晋三“総裁”も講演

20102月には秋元司参議院議員(当時、現衆議)や安倍晋三自民党総裁が講演をしている。 
秋元司は2010年5月に統一教会の立場で国会質問を行なったとして批判を受けた議員だが、その国会質問を行なう3ヶ月前に世界総研定例会で講演を行なっている。


現首相と統一教会重鎮、二人の“アベ”の握手 世界総研HPより

 安倍晋三に至っては第九十代内閣総理大臣の肩書きで講演している。
世界総研HPより


◆複数の国会議員が議員会館会議室使用を口利き

そんな世界総研の定例会の開催場所としてここ数回、参議院議員会館の会議室が使われていたというのだから驚きだ。

議員会館会議室は国会議員の口利きがなければ使用できない。霊感商法などで悪名高き教団の関連団体が何故、国会議員会館を使用できたのか?そこには複数の国会議員がこの統一教会関連団体に便宜を図ってきた事実がある。




122日、参議院議員会館101会議室前のモニター画面には衛藤晟一氏の名が表示されており、当日の会場使用申請をした議員が衛藤氏であることが判明した。

◆首相補佐官「この団体どこのかな、ちょっと調べなきゃいかんな」 

同会議室前で衛藤氏と政策秘書の森田氏に話を訊いた。
当日の案内メールには「総理大臣補佐官」との肩書が




 ――世界戦略総合研究所は統一教会の関連団体ですが?

衛藤氏「それは知らない」
 
――今日はどういう経緯で講演を?
 
衛藤氏「えっと僕は・・・、どういう経緯?」

森田秘書「経緯なんてうちの事務所で受けて親父にお願いしただけで経緯なんて何も」

――統一教会の重鎮が会長をしている団体だが?
 
衛藤氏「何の団体?」
 
――統一教会です
 
衛藤氏「それ知らない」

――ヨーロッパで宣教するなど結構上の立場の人らしいが?
 
衛藤氏「僕は統一教会、全然関係ない」
 
――安倍晋三さんなども前に講演している
 
衛藤氏「うん・・・だから、わかんない」
 
森田秘書「全然関係ないから皆講演してんじゃないの?」
 
――この団体も直接統一教会とは関係ないと言っているが
 
衛藤氏「うちは選挙で統一教会のも世界なんとかからも一切もらってないから。向こうもうちに来るとは言わなかったけど」

 ――勝共連合と関係のある議員も結構いると云う話もあるが

衛藤氏「俺はあんまり好きじゃないな」
 
森田秘書「うちは票貰ってないから」
 
衛藤氏「貰ってない。だから、それだけです」「(統一教会関係とは)初めて聞いた」「この団体どこのかな、ちょっと調べなきゃいかんななんて言っていたけどさ」
 
――じゃああまり深く調べないまま受けたんですか?
 
衛藤氏「そりゃあまあ、いろんな人が出てますから」
 
――過去の講演者も・・・
 
衛藤氏「社会保障について喋ってくれと」 

衛藤氏「これは統一教会とどれくらい関係があるの?」

 ――統一教会の中の重鎮のお爺さんたちが趣味で集まってるみたいな団体で、本を出したりとか。でも全く関係ないという形ではない。勝共連合などとは違うと言っているが

衛藤氏 「世界なんとか連合とか」

――世界平和連合?
 
衛藤氏「それで統一教会と調べて判る?」

――ネット上でもいろんな情報が出ているので、統一教会の関連団体と

 ――また改めて訊かせてください
 
衛藤氏「今の通りで何にも言うことない」
 
――どういう経緯で受けたと?

 衛藤氏「事務局で受けた」

森田秘書「私が受けたんだから。そして親父に『こういう団体だからお願いします』と言って、親父がそれでわかったと言っただけ。あなたが考えてるそんな話にはならない」
 
――統一教会と深い関係があると?
 
衛藤氏「そんなんだったらうち20年以上やってるんだよ国会で。判るでしょう調べれば統一教会と付き合ってるかどうか。噂になってそんなの・・・・」

――(衛藤議員は)安倍総理のブレーンじゃないですか

衛藤氏「ブレーンたって、統一教会は関係ない」
森田秘書「だってこれ(世界総研)出てんだって(講演に)総理だって」「全部調べてみ。凄い出てくるよ」
 
――今回の参院選では北村経夫さんが統一教会から票をもらって当選したと言われているが

衛藤氏「私は一切ないですよ。私は一回も何も応援してもらってない」



衛藤氏の回答を額面通りに受け取ったしたとしても議員自身が「調べなきゃいかん」と言っていたほどの“知らない団体”に議員会館会議室使用の便宜を図り、そこで講演までしたことになる。国の重要課題を担当する首相補佐官としては随分と脇が甘い対応だ。


◆マスコミをシャットアウト

 この日、世界総研定例会で行われた衛藤氏の講演会は取材不可ということで一般メディアは入場できなかった。
世界総研側は「マスコミ対応していないから断っている」と言っていたが、“身内”の世界日報の関係者は入場していた。

◆昨年11月にも議員会館を使用、口利き国会議員の名は非表示

 昨年11月22日には参議院議員会館B109号会議室で世界総研が定例会を開催し、懇親会も行われた。

 どの国会議員が会議室使用を申請したのか参議院議員会館に照会したところ「把握していないので直接会場を使用する団体に訊いてください」とのことだった。
そこで世界総研事務局に訊いてみたところ「議員本人に確認してみないと答えられない」との回答だった。
 その後、世界総研事務局から「阿部会長と相談したが議員に迷惑が掛かるので答えられない」と連絡があった。


世界総研HPより 阿部所長と共に“中華民国(台湾)”を訪れた国会議員「日本からの参加者した国会議員達」と見下し気味(?)のキャプション

 当日、会場の参議院会館地下1階109会議室前のモニターには、通常であれば表示されている筈の紹介した議員の名前が出ていなかった。
世界総研側が警戒して議員の名を表示させなくしたようだ。



 その以前にも、福島第一原発事故の除染問題に関する世界総研主催の講演会で議員会館会議室が使われたという。世界総研事務局によると「国会議員が来やすいから」との理由で参議院議員会館を使用したことがあったという。

“失望”補佐官が仕える“失望”政権?

今回、社会問題を引き起こしてきたカルト教団の関連団体が堂々と参議院議員会館を使用している実態が明らかとなったわけだが、 首相側近が関わっていたことで事態は一層深刻化の様相を見せている。

昨年の参院選で噴出した政権中枢とカルト教団との裏取引疑惑など、政治とカルトの親密な関係が随所に垣間見える一連の事態に良識ある国民は大いに“失望”している。


(文中敬称略)

5 コメント:

匿名 さんのコメント...

おせーよ。

匿名 さんのコメント...

衛藤さんを支援してる宗教団体は仏教系とか真光あたりでしょ。
議員会館なんて別に大したものでもないし、世界総研に会議室貸したからって、だから何?って話だわな。

そもそもエイトが誰に失望しようと知ったこっちゃねーわ。

匿名 さんのコメント...

>失望:期待がはずれてがっかりすること。

「失望」と言うからには、エイトさんは衛藤議員に何か期待してたんですかね。本当は存在さえ知らなかったんじゃないですか?

それと、記事中でご自身のことを「本紙副代表」って繰り返し書かれていますが、藤倉さんにもらったその肩書きがよほど嬉しいのは伝わってきますけど、読んでるほうがちょっと恥ずかしいです。

匿名 さんのコメント...

>フリージャーナリストとしても取材活動を続ける本紙副代表

そんな活動してたんですか?それにしては記事見かけないですね。(笑)

ああ、三流週刊誌ですら原稿がボツにされるからこっちにアップしてるんですね。納得。

匿名 さんのコメント...

なお、読者は数年前からエイトに失望しているもよう。