モンゴルで回転ずし人気 富裕層中心 健康志向が追い風

2014.2.25 05:00

ウランバートルの回転ずし店で、すしを食べるモンゴルの女性客(共同)

ウランバートルの回転ずし店で、すしを食べるモンゴルの女性客(共同)【拡大】

  • 清水邦俊さん

 海に面していない内陸国、モンゴルの首都ウランバートルで、回転ずしが高所得者層を中心に人気を集めている。現地で事業を手がけ、1月に政府宮殿近くに2店目を開いた清水邦俊さんは「経済的に豊かになるにつれ『肉ばかりではだめだ。魚も必要』と健康志向が高まっている」と背景を説明する。

 「特にエンガワが好きです」。ランチタイムに友人と、すしをつまんでいた会社員のハンガイさんは週に1、2回は清水さんの店を訪れるという。「食感がいいし、脂肪分も少ない」と笑顔で話した。

 東京で料理人をしていた清水さんは2006年にウランバートルに渡った。モンゴル人の男性実業家と共同で、高級ホテル内に和食店をオープンした。モンゴルには生の魚を食べる習慣がなかったにもかかわらず、急速な経済成長で生まれた富裕層に刺し身やすしの人気が高まり「より気楽に楽しんでもらおう」と12年1月に回転ずしの1号店を出した。

 ネタの80%は東京・築地など日本からの空輸。コメは新潟県産コシヒカリで、しょうゆや酢など全ての調味料も日本製にこだわっている。値段は1皿2500ツグリク(約150円)から7500ツグリクの5段階。皿の飾り絵で値段が分かる方式も日本と一緒だ。

 「人件費や不動産がまだ安いので、空輸でかさんだ材料費を補える」と清水さん。回る機械も日本のメーカーから購入した。

 人気のネタはサーモンとウナギ。家族連れも多く、子供は「回っているすし」に目を輝かす。

 清水さんは、和食が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産になったことに触れ「モンゴルの人たちにきちんとしたすしを紹介して、日本の良さをアピールしていきたい」と意気込んでいる。(ウランバートル 共同)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!