子どもの想像力を刺激して遊び方を無限にする、ウェアラブルなスマートおもちゃ「Moff」が発表
いくつかの媒体で取り上げられ、話題となっていたスマートトイ「Moff」が、本日正式に発表された。Moffは、自分の動きすべて、手にしたものすべてがおもちゃに変わる、ウェアラブルなスマートおもちゃだ。
Moffは、大阪のモノづくりハッカソンでできたチームが母体となって開発を行っている。昨年のSF Japan Nightにも出場してピッチをしていた。このときはまだおもちゃに取り付けるタイプのデバイスだったが、その後改良を重ね、ウェアラブルタイプのデバイスとなった。
Moffの代表である髙萩昭範氏は、子どもの部屋遊びに大きな課題を感じたことからこのデバイスの開発をスタートしている。
「子供は新しいおもちゃを購入しても、すぐにおもちゃ遊びに飽きてしまう。保護者は新しいおもちゃを買っては捨ててを繰り返しています。これではお金がもったいないし、かといって捨てるのももったいない。それを解決するために、子どもの想像力でいろんな遊び方を開発可能なデバイスを開発しようと考えました。」
こうした着眼点から開発がスタートしたMoffのコンセプトムービーは以下のようになっている。
Moffは、子どもが手首につけ、BLEでスマートフォンやタブレットと連携させて遊ぶようになっている。Moffを起動すると、自分の手の動きに連動してアプリ側が音を鳴らす。効果音や音声、BGMなどが流れ、自分の動きから刀を打ち合う音や、ギターの演奏、電子銃の音や、スターウォーズのライトセーバーの音まで、幅広く対応している。
Moffは3軸の加速度センサーとジャイロセンサーを利用している。このセンサーで動きを感知し、音を鳴らす。こうしたデータはクラウドに蓄積され、さらに精度を上げたり、複雑な動きに対応していくことを目指している。SDKの提供なども想定しており、プラットフォーム化していく予定だ。
デバイス自体は、シリコンでカバーされており、ボタン電池を用いている。この電池は一回あたり40時間〜50時間ほどは持続する見込み。電池の交換はユーザ側で行うことができる。デバイスを手首につけるためのベルトは、ある程度の手首の幅に対応可能となっている。
Moffの価格帯について、高萩氏はこのように語っている。
「3000円〜4000円の価格帯にしたいと考えています。生産については、BLEを自社で開発している工場に依頼することが決まっています。通常工場ではBLEも材料として仕入れて開発するため、その分価格が上がってしまうのですが、私達が依頼する工場ではBLEにかかるマージンを削減することができます。可能な限りデバイスの価格は抑えて、アプリ内で音などに課金していく予定です。」
Moffは3月、4月とイベント周りが続く。「モバイル・ワールド・コングレス」に「SXSW」など、規模の大きいイベントでプロダクトを宣伝する。3月にはクラウドファンディングサービスを通じて開発資金の調達を予定しているという。初期ロットの発送は今年の7〜8月あたりを予定している。