環太平洋連携協定(TPP)の反対運動を続ける東京在住の翻訳家、松田佳子さん(44)と料理教室を営む安田美絵さん(48)らが、TPPの問題点を分かりやすく伝えようと路上寸劇を繰り広げている。集会で披露したところ「推進派の言い分を見事に論破している」「小学生でも楽しんで理解できる」などと好評だ。22日から始まった閣僚会合を受けて、「一人でも多くの人に危険性を知ってほしい」との思いを込める。
松田さんと安田さんはこれまでも、独自の脚本を作り、TPPの危険性を発信。交渉が大詰めを迎え、急展開も懸念されるとして、2月下旬に新たな寸劇を用意した。
タイトルは「戦え99%レンジャー」。TPP交渉は「経済効果がある」として推進する女性「グローバルクイーン」に対し、戦士「レイバーレッド」が格差を広げる仕組みを解説、クイーンに打ち勝つストーリー。実際に見た親子連れからは「TPPの問題点を家族で共有できる」と評判で手応えをつかんだ。
「TPPをはじめ新自由主義が私たちの暮らしを脅かしている。寸劇には合意は絶対に許さないという思いを込めた」と安田さん。松田さんは「TPPは、おいしい話のように迫ってくる。推進派の言い分に対し、突っ込みどころをたくさん入れた」と仕上がりをアピールする。