金曜ドラマ・天誅 闇の仕置人 #05 2014.02.21

是非ご覧ください。
何やってんだバカ野郎!
(一之瀬)打ち切り?6人も失踪してんのに。
首藤さんが担当?
(首藤)やめるんだ。
(一之瀬)えっ?あっちょっ…首藤さん!
(首藤)いいからやめろ!
(一之瀬)首藤さん。
(首藤)遊ぶ暇があったらフードの女を捕まえろ。
(一之瀬)捕まえる?なぜですか?
(首藤)やつのせいで警察のメンツは丸つぶれ。
上は大層ご立腹だ。
でも犯人を捕まえてるんですよ?傷だよ。
傷。
あれは制裁の意味だろう。
立派な過剰防衛だ。
傷害事件なんだよ。
(一之瀬)いやでも…。
(首藤)従えばいいんだ!俺たちに意思なんてない。
考えて行動しなくていいんだよ。
(正子)それで何よ?
(丈朗)いやだからどこも入居待ちが多いんだって。
3年とか4年とか。
(正子)へぇ〜。
(丈朗)いざってときにすぐに入れないことも多いらしいよ。
(正子)あっそう。
(丈朗)うん。
だから元気なうちに自分の目で見て決めておいた方が安心だろ?
(正子)う〜ん…。
(丈朗)アハハ。
そう思って色々パンフレットもらってきたんだ。
ほらほらほらほら。
(正子)へぇ〜大したもんじゃない。
(正子)あんたまぁ見てよこれ。
(正子)色艶も艶々しちゃって。
(丈朗)楽しそうだろ?いやぁ楽しそうね。
でも何もさこんな元気で行くことないじゃないねぇ。
いや体験入居っつって無料で施設も見学もできるらしいよ。
あらそう。
優しいわねわが息子。
だろ?その代わりお母さんからねお返し。
プレゼント。
えっ何何何何?はいどうぞ。
おうち帰ってゆっくり読みなさい。
(恭子)どうだった?
(丈朗)宇宙人が襲撃してきても絶対に嫌だってさ。
(恭子)もう!何言ってんのよ!
(丈朗)痛っ!
(恭子)あなたのその言い方が悪いのよ。
いやいやいやねえ。
あれは絶対に無理!
(恭子)私絶対にお母さんの面倒見ませんからね。
お金積まれたってやるもんですか。
何それ。
丈朗。
(恭子)『鬼嫁と7日で別れる方法』
(丈朗)いや違うんだよ。
それはねおふくろが…。
あのばばあ!ゆかりちゃん心配しないでいいよ。
こんなとこ…母さんは行きません。
あなたの帰ってくるのをここで待ってる。

(林)ああ…。
(雪乃)すごく上達しましたよ。
林さん。
(雪乃)だから焦らないで今日もゆっくり食べましょう。
はい。
(林)放せ!もう!老人扱いするな!・
(桜井)どうされました?大丈夫ですか?新しいお食事お部屋に用意して。
(介護士)はい。
(桜井)林さんお部屋戻りましょうね。
そうだ。
ジョン・マッケンローのお話また聞かせてくださいね。
はい行きましょう。
裏切り欺瞞嘘
この世に人がいるかぎり悪ははびこる
なぜなら人の欲望こそが悪の正体だから
彼女の名はサナ
雇い主の命令によってしか生きられぬ悲しき定めを背負った女
だが彼女がどこから来てなぜここにいるのか
その答えは誰も知らない

(松田)《タイムスリップ…とか?》
(サナ)タイ…ムスリ…ツブ。
(加奈子)あ〜いいなぁ。
(加奈子)こんな恋私もしたいなぁ。
あっねえサナお姉ちゃんはさその…彼氏とかいるの?彼氏とは何だ?恋人だよ。
好きな人とか。
一緒だ。
あ〜キュンキュンしたいよねぇ!キュンキュン?ここんとこがさ「あっ好きかも」って思うとキュンってするでしょ?えっ?感じたことないの?分からない。
じゃあ私の方が先輩だね。
いいよ何でも聞いて。
フフフ。
では一ついいか?うん。
何何?タイムスリツブとは何だ?タイムスリツブ?タイムスリップ?・
(恭子)加奈子?加奈子!
(加奈子)ヤッバ。
お母さん絡むと面倒だからもう行くね。
ごめんねサナお姉ちゃん。
タイムスリップ。
どうした?聞きたいことがある。
(松田)タイムスリップっていうのはね過去や未来に瞬時に移動することをいうんだ。
例えば忍びがいた戦国時代から400年後の現在に移動してきたとか?どうしたらここへ移動できる?タイムスリップ自体がおとぎ話だからね。
あり得ない。
もし私がここからタイムスリップしてきたと言ったら?確かに君は武術の心得はある。
まるで忍びだ。
だからといってタイムスリップだなんて誰も信用しない。
頭がおかしいと思われる。
だから誰にも言うな。
忍びには正体を明かしてはいけないというおきてがあったそうだ。
もし破ったときには…。
君から聞いたことは誰にも言わない。
だから君も誰にも言うな。
それが君のためだ。
(ミツ子)老人ホーム?あ〜やだやだやだ。
やだやだ。
じじいとばばあばっかりでさ。
絶対嫌。
(知世子)ハァ…。
私たちもそろそろ考えなくちゃねぇ。
でも私あの鬼嫁にだけは面倒なんか見てもらいたくないしあのうちもやりたくないわ。
(知世子)そうねぇ。
(弥生)まーちゃん!あらペーちゃん?
(弥生)まーちゃん大変大変大変よ。
何よあんたの大変は。
(弥生)当たっちゃったのよ。
3名さまで1泊2日の…。
(ミツ子・知世子)温泉旅行!?老人ホームの体験入居。
(知世子)何だ。
じじいばっかりじゃない。
やだ。
もう知らないの?イケメンの理事長さんが運営しててね。
は〜い。
(ミツ子)あっワーオ!
(知世子)映画俳優みたい。
ねえ貴公子ね。
(ミツ子)やだ養老院の貴公子?キャー!
(知世子)え〜?「ご家族さまが安心してお暮らしいただけるように24時間完全介護を実践しています」「一人一人にケアが行き届くきめ細やかなサービスが利用者の皆さまにご好評いただいております」だって。
(ミツ子)うわぁ!
(弥生)すごい人気でね体験入居できるだけでもラッキーなのよ。
しかも今回のお夕食は何とフレンチのフルコース!
(知世子)あら!もちろんタダ。
行く人!はい。
(ミツ子・知世子)はい!はい。
何でミツ子手ぇ挙げてんのよ。
(ミツ子)あらすいませんねぇ。
サナ…。
あんた留守番に決まってるでしょ。
承知。
(正子・知世子)フフフフ。
えっ?嘘〜!?
(丈朗)ハハハハ。
(恭子)あ〜もう。
あなたはやればできる人だと思ってたわ。
もう。
(丈朗)俺だってやるときはやるんだよ。
だけどさまぁ1泊2日の体験入居だからなぁ。
(恭子)大きな一歩じゃない。
ここに嫁いで苦節16年。
わが家にもようやく明るい未来が見えてきたわ!よし!今夜はごちそうよ!ごちそうなの!?
(恭子)加奈子!ねえ何食べたい?何でもいいわよ。
(加奈子)えっ?えっじゃあ…ピザがいい!
(恭子)駄目。
(加奈子)え〜?駄目だよ加奈子。
出前は高くつくんだから。
(恭子)もっと高いのにしなさい。
(丈朗・加奈子)えっ?おすし。
おすしよ。
特上の!えっ?いいの?うわぁ!あらすごい。
あらららら。
何これ。
(桜井)お待ちしておりました。
ちょっと!
(桜井)ようこそ。
ロイヤルパフュームガーデンへ。
代表の桜井です。
まぁ〜。
(弥生・知世子・正子)わぁ〜!
(桜井)こんにちは。
(弥生)すっげぇ!たまげた。
(弥生)あれいい匂い。
(桜井)今日はマンダリン・ローズというアロマをたいています。
どうです?リラックスしませんか?
(知世子)はい。
します。
まーちゃん。
まーちゃんこっちこっちこっち。
こっち!駆けない駆けない。
駆けだしちゃ駄目よ。
(弥生)これ…これ本物?触んないの。
(桜井)アハッ。
週に一度フラワーショップにお願いしてるんです。
でもびっくりしました。
今の老人ホームってこんななんですか?
(桜井)はい。
(知世子)皆さんお元気そうね。
(桜井)この東棟には自立生活をできる方に多く入居していただいています。
ですが介護が必要な方でも完全サポートしておりますので心配はご無用ですよ。
本人にできる限りのことは身の回りのことをしてほしいとそうおっしゃるご家族もいらっしゃいますが無理をさせるのは肉体的にも精神的にも苦痛なだけです。
できないことはできないと認めてわれわれのサポートを受けてより豊かな生活を皆さんに送っていただきたい。
私はそう願っています。
さすがねぇ。
ほれちゃいそう。
もうほれてるでしょ?はい。
鮫島先生。
往診ご苦労さまです。
(桜井)提携病院の鮫島医師です。
24時間対応してくださいますので安心してくださいね。
さあどうぞ。
(知世子)あのお夕飯は…。
あんた何てこと言うのよ。
おなかすいちゃいましたよね。
レストランにご案内します。
あっ本日はフレンチなんですけども苦手なものございましたか?フレンチですか?いえいえ。
(知世子)もう何にも。
(桜井)そうですか。
よかった。
どうぞ。
まぁフレンチだって。
(知世子)フランス料理?フランス料理よ。
あんたフレンチ…。
はい田所さん。
(田所)ありがとう雪乃さん。
じゃ。
(弥生・知世子)う〜ん。
うんうん。
(弥生)おいしいね。
でもさ食べてから言うのも何だけど年寄りにこんな高カロリーなもんいいのかしら。
まーちゃん聞いてなかったの?何を?ちゃんと体調に合わせて栄養とカロリー計算してるって言ったよ。
おいしいわねこれ。
もう聞いてないし。
(知世子)あ〜もうおなかいっぱいになってきちゃった。
これスープよ。
あっそういうこともあろうかと。
はい。
これね。
(知世子)あら。
(弥生)何でよ。
やめなさいよ。
みっともない。
だって残したらもったいないでしょ。
(知世子)そうよもったいないわよ。
そんな大きいの持ってくるかな。
(知世子)あら2個。
当たり前じゃないのあんた。
肉でしょ…。
別々にすんのね。

(雪乃)失礼します。
(弥生)あっはい。
今晩皆さんの担当をさせていただきます介護士の野澤雪乃です。
短い間ですがよろしくお願いします。
(知世子・正子)よろしくお願いします。
冷蔵庫付いてます?お部屋。
(雪乃)はい。
付いてます。
あっ。
あれ?どなたか呼んでらっしゃるみたい。
(雪乃)すいません。
では失礼します。
どうも。
早く肉入れなさいよ。
ほら。
嫌だペーちゃんもうトイレ長いんだもの…。

(女性)放せ!
(雪乃)あっ!
(女性)殺す気か!この死に神!ひどいこと言われたんだ。
大丈夫?あっ…。
あの方は悪くないんです。
悪いわよ。
失礼します。
ちょっと。
えっと…雪乃ちゃん。
あんたよかったらさたまにはストレス解消に飲みにいらっしゃい。
おしっこ。
フフフ。
あ〜楽しかったわ。
ごちそうもおいしかったしねぇ。
理事長もいい男だし。
(ミツ子)入居費用は…っと。
あんた入る気満々じゃない。
(ミツ子)ヘヘヘ。
えっと…。
入居一時金1,500万円!?高!高〜。
誰入んのよ。
あっ。
(リオ・ミツ子)いらっしゃいませ。
雪乃さん?松田先生。
あんた…。
来た。
先日はありがとうございました。
あっいえどういたしまして。
先生のお弟子さんだったの?
(松田)ええ。
2年前ぐらいでしたっけ。
それまで勤めていた会社を辞めてまで介護士になりたいって一生懸命頑張ってました。
教室にも一番に来てね。
夜遅くまで頑張って練習してましたよ。
人の役に立ちたいって。
そういう気持ちにあふれた彼女はいい人ですよ。
ふ〜ん。
そんなことないです。
おかげさまで教わったことはずいぶん役に立っています。
だけど私…。
あっ何か困ったときあったらってここの名刺渡したのよね。
(ミツ子)あっ。
左右田あれ買ってきてくれる?ペルーのエケッコ人形。
(リオ)ペルー…。
エケ…。
(ミツ子)ペルーのエケッコ人形買ってきて。
さあ早く早く。
(リオ)しょうがないな。
(ミツ子)はい急いだ急いだ。
はいいってらっしゃ〜い。
籠城中と。
大丈夫よ。
これで1週間は戻ってこないから。
あなたさ入居者の人に突き飛ばされてなかった?「死に神」っつって。
死に神ですか?私が担当する入居者が次々に亡くなるんです。
最近もお元気だった林さんが突然。
だから死に神。
(松田)だけどそれは君のせいじゃないんじゃないかな。
(雪乃)鮫島先生も寿命で事件性はないって。
だけど私のせいかもしれない。
(ミツ子)どうして?どの方も私が目を離したときに亡くなってしまって。
あのときちゃんと見てあげてたらこんなことには…。
そんなの気にし過ぎじゃないの?もう今日はさこうやって人に話したらいいでしょ?ねっだからパーッといきましょう。
パーッとね。
飲んでえっと…。
おすしを6人前。
(ミツ子)はい。
おすし6人前。
おごっちゃうわ。
何召し上がりますか?パーッといきましょう。
パーッとね。
パーッとパーッと。
(松田)何か飲む?ありがとうございます。
フフフ笑顔。
12の3!はい。
はい。
(介護士)雪乃さん。
301の小林さんのトイレの掃除お願い。
(雪乃)あっ分かりました。
(バイブレーターの音)はい野澤です。
すぐ行きます。
はい。
(介護士)あっ野澤さん。
後お願いします。
(雪乃)はい。
(介護士)じゃ行きますよ。

(女性)死に神だよね。
死に神。
あの噂知ってる?
(男性)うん知ってる知ってる。
(女性)死に神に介護されるとみんな早死にするって噂。
怖いよねぇホントに。

(桜井)野澤さん。
(雪乃)はい。
ちょっと。
(雪乃)はい。
(桜井)つらいね。
(桜井)聞いたよ。
「死に神」って言われてること。
すみません。
(桜井)分かってる。
君の責任だ。
発見が早ければ助かっただろうに。
みんな苦しかったろうなぁ。
大丈夫。
誰にも言わないから。
君はよく頑張ってくれた。
ただ。
配慮が足りなかっただけ。
野澤雪乃君。
今日かぎりで君は解雇だ。
幸い遺族は皆さん自然死だと理解してくれている。
だが君に落ち度があったことは確かだ。
だから私は誠意を示したい。
分かってくれるね?
(桜井)《君の責任だ》ごめんなさい。
ごめんなさい…。
ごめんなさい…。
ごめんなさい…。
ごめんなさい…。
(泣き声)「皇居」と今はいいます。
でこっからだいぶ離れて隅田川越えてここ。
葛飾。
ねっ。
誰だ?ああもしもし先生?雪乃さんが?何でだよ。
何であの子がこんなことするんだい。
責任なんか感じなくたっていいのに。
(ミツ子)でもよかったじゃない。
発見が早くて。
(松田)命に別条はなかったんですけどね。
ただこんなものが。
(雪乃)「私の不注意でお年寄りの大切な命が消えました」
(雪乃)「私が殺したようなものです」「いえ殺したんです」「死んでおわびします」「本当に申し訳ありません」雪乃さんいい人だから…。
ハァ…あの優しい子が絶対人なんか殺さないよ。
(八巻)あのさ少し気になって聞いたことあるんだよ。
あの配達先にあの老人ホームで働いてるやつがいてさ。
何だって?
(八巻)あの老人ホームブラックみたいよ。
(ミツ子)えっブラック企業ってこと?
(八巻)ああ。
ブラック企業?ひどい条件で働かせたり違法なことをしている会社のこと。
悪党。
(松田)うん。
何か裏がありそうだね。
ミツ子ハチ先生。
頼まれてくれるかい?はい。
(八巻)あっどうもご苦労さん。
(松田)ああどうもどうも。
(八巻)どうもどうも!まごころエプロンで〜す。
本日はね試食をお持ちしました。
どうぞ。
どうじょ。
どうじょ。
(松田)失礼します。
えっ?1人で4人も介護を?「24時間完全介護」なんて嘘嘘。
そりゃもう大変よ。
でもね雪乃ちゃんが夜勤のときは理事長が手伝ってたわ。
あの日も。
(八巻)あの日も?林さんが亡くなった日よ。
林さんの部屋から理事長が出てきたのかい?
(男性)見たんじゃよ。
だから俺は…。
《本当なんじゃ。
本当にわしは見たんじゃ》
(鮫島)《悪い夢でも見てまた混乱しちゃったかな?》
(男性)《違う!》
(鮫島)《大丈夫。
大丈夫》《またいつものあれだから。
行って》《行って》結局相手にされんかった。
(田所)「死に神」なんて言われてるけどね雪乃さんとってもいい娘さんなのよ。
絶対死に神なんかじゃないわよ。
そうですよね。
ハァ。
(せき)
(シャッター音)
(シャッター音)1年でこんなに?
(鍵の開く音)・
(足音)
(桜井)昨日新しい入居者が1人決まりました。
(鮫島)そうですか。
(桜井)またお願いします。
(鮫島)いえいえこちらこそ。
お願いします。
(介護士)あっちょっとちょっと長谷川君!車椅子乗せないと。
理事長に叱られるわ。
(桜井)早く寝たきりになんねえかなぁ。
介護認定が上がればまた懐が温まりますね。
(桜井)もちろんキックバックしますよ。
(桜井)さて。
次の処分は誰にしよっかな。
(鮫島)あの子首をつったそうですね。
はぁ?ああ死に神な。
使えたのに。
ホントバカだよな。
すっかり自分が殺したと思い込んでさ。
ハハハハ。
退職金も没収しちゃって。
あんたも悪いなぁ。
くそ真面目なやつほど使えるからな。
よし。
決〜めた。
718の田所。
今夜処分しよう。
(鮫島)うまくやってくださいよ。
死因ごまかすの面倒だから。
(桜井)調子乗ってんじゃねえぞ。
いったい幾ら払ったと思ってんだ!いやお預かりしてもねぇ。
(男性)じゃあ野澤雪乃さんの連絡先だけでも。
個人情報なのでお教えできませんのでお引き取りください。
すいません。
あの雪乃さんって僕の知り合いなんですが。
急がないと雪乃さん待ってるからね。
あんた何見てんの?じゃあ味見するかい?おいしいだろ?うん。
フフフフ。
どちらさま?
(一之瀬)城西署の一之瀬です。
彼女お孫さんですか?この子は…。
親戚の子。
預かってんの。
(一之瀬)そうですか。
何の用?村田ゆかりさん。
あなたの娘さんのことでお話を…。
何だよいまさら。
とっとと帰っとくれよ。
警察は役立たずなんだから。
(一之瀬)だからフードマンが現れたんですかね?フードマン?彼女似てますね。
最近ね私老眼でちょっと見えやしない。
あらちょっと遠くから見るとさ私に似てない?ねえ。
ハハ。
ちょっとほら出てってよ。
出てって。
不法侵入不法侵入。
警察呼ぶわよ。
はいはい出て出て。
忙しいんだから。
あんたに構ってらんないわよ。
(一之瀬)気を付けた方がいいでしょうね。
警察はやつを傷害容疑で追ってますから。

(ドアの開く音)・ただいま。
あっちょうどよかった。
今…。
って何よその格好。
(松田)サナ?あの格好じゃバレバレじゃない。
(ミツ子)ああ動画にサナの映像が流れちゃったから?うん。
だって私たち警察に捕まっちゃうよ。
(ミツ子)えっ!?
(八巻)サツが?何で?
(松田)手柄を横取りにされた腹いせ?そんなとこかな。
(八巻)まったくよ。
サツの代わりに人助けしてるだけなのにな。
だけど正体はバレない方がいいから。
あっでもさこのホームページからバレるんじゃ?ママ俺はねムショ帰りの男だよ?色々やってくれるダチがいるわけよ。
その辺の対策はだいじょうび。
それで?老人ホームどうだった?予想どおり真っ暗でした。
やっぱり。
年金手帳や通帳身寄りのない認知症の年寄りから勝手に没収してるようだ。
まったくくそ野郎だぜ。
(ミツ子)桜井はね雪乃さんの優しさにつけ込んで死に神に仕立て上げたのよ。
(操作音)
(桜井)「次の処分は誰にしよっかな」
(桜井)「ホントバカだよな」「すっかり自分が殺したと思い込んでさ」「ハハハハ」
(鮫島)「退職金も没収しちゃって」「あんたも悪いなぁ」
(ミツ子)鮫島に死亡診断書を捏造させて警察の目を欺いていたのよ。
年寄りを金もうけの道具にした揚げ句真面目で心優しい介護士を利用するなんて。
何て野郎だ。
許せない。
許せない!サナ。
天誅!承知。
いただきます。

(バイブレーターの音)もしもし。

(田所)雪乃ちゃん眠れないの。
ごめんなさい田所さん。
私もう仕事は…。

(田所)誰も来てくれないのよ。
今すぐ来て。
一之瀬。
お前らをつけてたんだよ。
ここで何があった?おい!やめろ。
行くんじゃない!
(鍵の開く音)
(田所)私を殺す気かい?やだなぁ。
お顔を拭いてさしあげようと思っただけですよ。
お前誰だ?・
(八巻)残念だったな。
田所さんを殺せなくて。
何なんだよお前ら!警察に任せろって。
放せ!
(ミツ子)このホームの連続不審死あんたと医者の鮫島が共謀して殺したんでしょ。
(桜井)不法侵入で警察呼ぶぞ。
(八巻)呼んで困るのはお前の方じゃねえのか?何だと?
(操作音)
(桜井)「決〜めた」「718の田所。
今夜処分しよう」
(鮫島)「うまくやってくださいよ」「死因ごまかすの面倒だから」
(桜井)「調子乗ってんじゃねえぞ」「いったい幾ら払ったと思ってんだ!」
(操作音)
(八巻)これでお前も鮫島もジ・エンド。
終わりじゃ。

(ドアの開く音)・
(鮫島)何だ?お前ら。
(ミツ子)ああ!先生は?
(八巻)まだ来ない!え〜そんな…。
あっやめてやめて〜!ああ痛い痛い!助かったよ。
(鮫島)うっ!
(くしゃみ)
(鮫島)うっ!
(鮫島)うっ…。
(松田)お待たせ。
(八巻)先生何やってたの?遅いじゃない!
(松田)ちょっと渋滞してて。
(八巻)何km?
(松田)えっ?5kmほど。
お前の悪事はお見通しだ。
何なんだよ…。
お前ら。
(ミツ子)先生逃げたわよ!
(桜井)くそ!
(雪乃)あっ!理事長。
おい何でここに…。
おい来い。
来い!来い!
(桜井)動くな!動くな。
おい。
ボイスレコーダーよこせよ。
今度騒ぎを起こせば警察はマジでお前を捕まえるぞ!だからやめろ!分かってくれたか。
ああ。
でも…。
ハァ…。
何やってんだ俺。
(桜井)さっさとよこせよ!
(桜井)おい。
(雪乃)あっ…。
全部お前の仕業か。
おとなしいふりして手の込んだまねしやがってよ!
(桜井)ハッ。
死に損なってんじゃねえよ。
死に神のくせによ。
理事長どうしてこんなこと…。
黙れ!お前のせいで全部台無しなんだよ。
自分の罪を認めなさい!ハッ。
ハハハハ。
俺はな年寄りの居場所を確保してやってるだけなんだよ。
老人ホームの入居待機者全国にどれだけいると思う?40万人だぞ?40万人!そいつらのためにベッド空けてやって何が罪なんだよ。
老人のためじゃない。
お金が目当てなだけじゃない!
(桜井)うるせぇ!何だ?お前。
(八巻)正義の味方さ。
正義?正義など私にはない。
にぎり飯一つ分の仕事をする。
ただそれだけ。
偽善者どもが。
一歩でも動いてみろ。
ホントにこいつ殺すぞ。
分かったよ。
許してくれよ。
なっ?罪は償うからさ。
そうやってお前は何人もの命を奪った。
助けてくれよ。
なっ?助けてくれよ。
情け知らずの悪人め。
(桜井)うわっ!天誅。

(一之瀬)おはようございます。
(首藤)そういえば昨日現場に来るの早かったな。
(一之瀬)近くのキャバクラ行ってたんすよ。
ハハ。
やつらの自由にはさせない。
必ず捕まえる。
(一之瀬)ですがやつら正しいことしてるだけじゃ…。
(首藤)判断するのは俺たちじゃない。
やつらでもない。
勝手に裁いて罰を与える。
そんなことは許されてないんだよ。
だからって…。
見て見ぬふりする方がずっと許されない気がします。
なんて。
冗談っすよ。
冗談。
コーヒー入れてきます。
思い知ったか。
これで死に神返上ね。
(正子・ミツ子)フフフフ。

(ドアの開く音)・
(雪乃)こんばんは。
(ミツ子)あっいらっしゃい。
あっ雪乃さん。
えっ雪乃さん来たの?
(ミツ子)どうぞどうぞ。
こちら掛けて。
(雪乃)あのこれ…。
手作りのご飯久しぶりに食べました。
おいしかったでしょ。
また作るよ。
ありがとうございました。
でどうなの?今。
おかげさまで。
私死に神じゃなかったんですね。
当たり前だろ。
ねえこれからどうすんの?
(雪乃)田舎に帰ろうと思って。
介護士続けんの?いいえ。
もう辞めます。
私祖母を介護する母の姿を見て介護士になったんです。
自宅で介護するって本当に大変だから少しでも役に立ちたくて。
でも…。
雪乃さん。
これね林さんの息子さんから預かりまして。
林さんの?
(松田)遺品から出てきたそうです。
(松田)息子さん言ってましたよ。
林さん雪乃さんには感謝してたって。
だから不自由な手で一生懸命。
林さん…。
一生懸命真心込めれば相手に通じるの。

(弥生)老人ホームもいいけどさここもいいよね。
ねえねえみんなで一緒に住みたいわね。
ほら今はやりのルームシェ…。
シェアよ。
あっそうそう。
それそれ。
ねっ。
あんたんち駄目じゃない。
お寺だもん。
あっうちは駄目よ。
ねっ。
あんたんちも駄目よ。
(弥生)何で?アハハハハ。
嫁が来るよ嫁が。
あんたでも誰が面倒見るの?こんなばばあばっかりで同い年で。

(恭子)お母さん。
あら。
どうもいらっしゃいませ。
いつも母がお世話になっております。
お母さんはがきが届いてましたよ。
はいどうぞ。
ご苦労さま。
あらちょっとあんた雪乃さんから。
元気よほら。
(知世子)え〜?まぁ。
あっそう。
(恭子)では失礼いたします。
あっ恭子さん。
はい。
マカロンお好き?はい。
よろしいんですか?まぁ!ありがとうございます。
ではごゆっくり。
(知世子)どうもありがとう。
…の箱。
お母さん。
何ですか?これ。
えっだからマカロンの箱って言いましたよ私。
空じゃないですか。
中身は私たちが頂いて…。
ごみですよね?このままお返しいたします。
では失礼いたします。
あらやだ。
もったいない。
こんな本買うんじゃなかったわ。
じゃマカロン食べちゃいましょう。
(知世子)意外ときついのねぇ。
ったく。
少しは手加減しろよな。
まだ痛ぇよ。
見逃してくれて助かった。
次は見逃さない。
俺はお前を追う人間だ。
それだけ言いに来た。
ああそれと。
その格好…。
悪くないな。
《ここんとこがさ「あっ好きかも」って思うとキュンってするでしょ?》
彼女の名はサナ
雇い主の命令によってしか生きられぬ悲しき定めを背負った女
だが彼女がどこから来てなぜここにいるのか
その答えは誰も知らない
2014/02/21(金) 19:57〜20:54
関西テレビ1
金曜ドラマ・天誅 闇の仕置人 #05[字]

謎の女サナとお節介ばあさん正子を中心に仕置5人組が弱きを助け悪を裁く!イケメンオーナーの老人ホーム、実はブラック企業だった!不審な連続死の真相を暴く!

詳細情報
番組内容
 突如、現代に現れた背中に傷のある謎の女・サナ(小野ゆり子)。サナは命の恩人・正子(泉ピン子)と契約を結び、古武術師範の松田(京本政樹)、七色の声を持つミツ子(三ツ矢雄二)、どんな鍵でも開けてしまう八巻(柳沢慎吾)と共に世直しを始める。刑事の一之瀬(竹財輝之助)はサナに頼まれた24年前の正子の娘・ゆかり(南乃彩希)の失踪事件を調べるが、上司の首藤(嶋田久作)に妨害される…。
番組内容2
 抽選で当たった老人ホームの一泊二日の体験入居に参加することになった正子と弥生(鷲尾真知子)と知世子(茅島成美)。フレンチのフルコース付き、しかも理事長の桜井(合田雅吏)はかなりのイケメンと評判でノリノリで参加した3人だが、正子はホームで働く雪乃(吉井怜)が、入居者から冷たくされているのが気になり、スナック「天守閣」の名刺を渡す。
 ある日「天守閣」を訪れた雪乃は正子たちに、自分の担当する入居者が
番組内容3
目を離したすきに次々と不審な死を遂げ、“死神”と呼ばれている悩みを打ち明ける。雪乃の思いつめた様子が気になっていた正子だが数日後、雪乃が自殺を図り病院に運ばれたと連絡が入る。雪乃は桜井理事長から“入居者の死は雪乃のせい”と言われ解雇を言い渡され、自分を責め自殺を図ったのである。入居者の死の裏には何かある。もしや、この老人ホームは「ブラック企業」ではないかと思った正子たち仕置人は、調査を始める。
出演者
サナ: 小野ゆり子 
村田正子: 泉ピン子 
松田竜次: 京本政樹 
八巻辰: 柳沢慎吾 
東条ミツ子: 三ツ矢雄二 
一之瀬大和: 竹財輝之助 
首藤重吉: 嶋田久作 
三平弥生: 鷲尾真知子 
村田恭子: 白石美帆 

ほか
スタッフ
【脚本】