アベノミクスの動機は安全保障=元英中銀委員ポーゼン氏
[東京 24日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)の元委員で、現在米ピーターソン国際経済研究所(PIIE)所長を務めるアダム・ポーゼン氏は24日都内で講演し、「アベノミクスの動機は日本を豊かにするためではなく安全保障」と指摘。「日本が中国に支配されずアジアの新しい秩序構築でより強力な役割を担うことだ」との見解を示した。
<靖国、参拝してよい訳でない>
ポーゼン氏は、日本がアジアで重要な役割を担うためにも、「日本は1.75%程度の持続的な経済成長と、消費税率の20%までの引き上げが必要」との見解を示した。
もっともポーゼン氏は「(安倍晋三首相らが)靖国神社に参拝していいと言っているわけでない」とも述べ、「中国や韓国が苛立つような象徴的な発言は控えるべき」と釘を刺した。沖縄県尖閣諸島などの領土問題や改憲問題に対してはコメントを控えた。
<経常収支の赤字傾向「危機でない」>
日本が渡辺博史元財務官の時代以降、震災直後を除き為替介入を止めたことを評価。「米国がハッピーなだけでなく、アジア各国にも重要なメッセージ」と述べ、中国など為替介入を続けるアジア各国をけん制する姿勢を示した。
経常収支の赤字傾向について、「要因はアベノミクス(による円安傾向)でなく原子力の問題だろう」とし原発稼働停止による化石燃料輸入増加が主因との見方を示した。「日本は貯蓄や外貨準備が多く25年ぐらいは余裕があり、危機ではない」と述べた。
<特区利用の労働市場改革、まだ不十分> 続く...