某エントリーに書かれていた「一般レベルのプログラマは給与が低く子供を持ってはいけない」という主張を見てちょっと考えてしまいました。
私も子持ちのプログラマの一人で、一般レベル程度の実力と待遇だとは思うのですが、普通に子育てしておりますので。
一体年収いくらから子育てが可能なんでしょうか。
調べてみたところ日本のプログラマの平均年収は400万ちょいです。
子供が大学卒業までにかかる費用はこんな資料がありました(ちょっと古くてすみません)。
30歳代からの資産運用~人生設計と資産形成ブログ ver40s 子育て費用の平均と内訳はいくら?
これによると子供が大学卒業までにかかる費用は平均して2370万円。
子供を一人育てるのに、年間約100万円必要ということになります。
年収400万円で年間100万円はキツイかもしれませんが、けっして不可能な額では無いと思います。
この費用には塾代なども含まれていますのでまだまだ削れると思いますし、夫婦どちらも働きに出れば少しは収入も増えますし。
奨学金を使ったり田舎に住めばもっと安く住むでしょう。
実際に私の知り合いの自動車整備工の人はもっと年収が低いですが立派に子供を育てています。
東京の中心地で育てたい、専業主婦でいたい、実家を頼りたくないなど色々とオプションがつけばそりゃ必要な費用はもっと高くなると思います。
逆に極端なことを言えばただ育てるだけであればもっともっとお金は安くすむと思うのです。
だから子育てに必要な年収はどれだけ子供が欲しいかによると思うのですよ。
少子化対策の議論で「これだけ低い年収だったら若者は子供がほしいとは思わない」という論調をよく見ますが、私は全く逆で年収が低くても子供が欲しい人は勝手に子供を作ると思っています。
逆に言えば子供が欲しくない人は年収が多少上がっても子供を持とうと思わないのではないでしょうか。
不景気になるとみな買い物は控えるが、ウィッシュリストの上位にある本当に欲しいものは景気動向の影響をあまり受けないという調査を見たことがあります。
AKBオタクの人なんかが給料の全てをAKBにつぎ込むのがいい例ですね。
子供が欲しいという気持ちが大きければ大きいほど、低い年収の子育ても可能だと思うのです。
子供を育てるとなると年収が多い少ないにかかわらず、収入のかなりの部分を子供のために使うことになります。
よほどの大金持ちでない限りは子供ができることによって生活レベルが落ちます。
その変化を嫌がる人はそもそも子供を欲しがらないと思うんです。
だから「いま年収◯◯くらいだけど、この年収じゃ子供を作れないよね」という人には「あ、この人は現在の生活レベルを落としてまで子供をほしいとは思っていないんだな」と感じます。
まあ子育てのコストのイメージがつかずに子供を作っちゃう人もいることはいます。
それを除けば子育てに必要な年収は、子供ができることによって得られる喜びと、子育てによって損なわれる時間、手間、費用とのシーソーがどちらに傾くかということ決まるんじゃないでしょうか。