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第6話、フィリピン物産展

≪人生の分岐点≫

土木コンサル時代の面白い思い出がいっぱいあります。
その中から、いくつか紹介します。

第6話、フィリピン物産展

友人であるその社長、酒はそんなに強くなかったのですが、中洲のスナックでフィリピン人の女性と知り合い親しくなりました。
 そして突然、理由は忘れましたが、「フィリピンの物産を輸入して販売する」といい出したのです。

彼は道楽?として、フィリピンのセブ島に何度か遊びに行くようになりました。
私は、忠告するようなことはありませんでした。
彼の社長としての能力を信じていた部分もありましたし、食わせてもらっているという負い目も勝ったからです。
また、絶対権力者のような感じでもあったからです。

 海外からの物産の輸入会社を作りたいといい始め、子会社をつくることになりました。
私が社長になりました。
当時、中国からの留学生をアルバイトとして雇っていたのですが、その人脈を生かそうという計画でした。
そんなとき、今度は「フィリピンから物産を輸入して販売する」というのです。
よく聞くと、どうやら中洲のスナックで知り合った女性の縁者がセブ島でお土産屋をしていて、それを売るというのです。

≪後で知って愕然としました。
どうやら男女の関係になっていたみたいなのです。
まさか、彼がそんな人間だったとは・・・。
もちろん彼には、奥さんも子供もいますし、私も良く知っています。≫


博多駅のコンコースの中にある催し物売り場の一角を2週間借り、「フィリピン物産展」として、店頭販売をすることになったのです。
 私は、割り切って深く考えず遊び半分で協力しようと思いました。

まず、品質が良くありません。
売る人間も素人です。

魚の置物やら、籠やら、航空便で、200万円ほど仕入れてきたのですが・・・。
結果、200万円ほどの売り上げに終わりました。
社員の人件費、賃借料、仕入れるための経費100万円以上が赤字でした。
 
 土木設計コンサルタントだけでは、将来に不安があるということで、多角化を考えたのかもしれません。
 しかし、動機が不純です。
 うまくいくわけはないのですが、バブルの影響だったのでしよう、笑い話で終わりました。
 その背後にあった危機に気づきませんでした。

 当時の自分を振り返ると、恥ずかしい限りです。
今とまったく逆の考え方をしていました。
 仕事も忙しく、収入もあり、生活は安定していました。

その事で、自分の良心を傷つけていたのかもしれません。
すこしずつすこしずつ、事態が悪くなっていきました。

→ 続く

いま在る自分に感謝しています

≪余談≫

 この10年後に、彼に隠し子がいることが発覚し、奥さんとも離婚してしまいました。
彼も全く知らなかったのですが、突然10年ぶりに電話があり、その子供が日本まで会いに来たのです。
その頃は、彼の会社も破たんし、借金取りから逃れる形で自宅も手放し、細々と知り合いの会社で働いていました。

 本当に優秀な技術者で勉強家で努力家でした。
まじめで誠実な性格で、私から見ても人一倍、必死に働いてきたのに、いつの間にか浮気を覚えて、隠し子までいたのです。

成功が若すぎたのかもしれません。
有頂天になり、自分を見失い、そして破滅。
その後、全く連絡もなくなり、いまどうしているのかまったくわかりません。
さびしい限りです。

なにが悪かったのでしょう。
なにが間違っていたのでしょう。

◆コメント

ご友人もお辛い体験だったでしょうね…。
何も間違いではないし、
何も悪くはないのでしょう…。

『何か』を学ぶ為に、必要な体験だったのでしょう…。

ご友人も内在神に気付かれ、
『いま』を生きることが出来ていることをお祈りします。

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