昨日(21日)は外国特派員協会(FCCJ)のアソシエイト・メンバー(準会員)の総会。FCCJ財政の9割を支えている準会員たち。レギュラー・メンバー(正会員=現役ジャーナリスト)の政権BODからはいつも無視され「入会させてやっているんだから黙って金を払えば良いのだ!」と言う奴隷的扱いを受けている準会員に年に一度何が行われ何が問題かを説明する。
ひな壇には金髪のフリーカメラウーマンのルーシー・バーミンガム会長にアソ会会長、カート・シーベルトが司会する。
ルーシーに続いて挨拶した新任の柳友彦ジェネラル・マネージャー(GM)中肉中背ボサボサ頭に薄い口髭を生やして不遜な態度でいきなり生意気な口をきく。
「就任して1か月半、私は7時半から10時半まで働いております」一部に拍手も起こるが「嘘つきめ!」の声も聞こえる。いつもは温厚だがこのところアウトソーシングして入って来た東急レストラン(IRS)の質の悪さに怒っているTさんなどは「Liar!」など過激な叫びを挙げている。
僕も週に3度もバーやダイニングルームで飲食をしているが、柳GMなど見たことが無い。理事連中やレギュラーメンバーには愛想を振りまいて「イイカッコ」しているが、20階で飲食する準会員たちに挨拶もしていないのだ。いつでも来てください、と言うが19階の彼が籠っている個室オフィスは敷居が高い。新参の若造なら挨拶しに上がってくるのが礼儀だろう。「私のドアはいつでも開いております」だと。エラソーに。
柳・新GMは開口一番暴言を吐く。「仕事を始めて真っ先に気付いたことは従業員が多すぎることと、彼らのモチベーションが低いことです」
どっかで聞いたセリフだが、これは前会長ジョージ・バウムガートナーの口癖だった。オーム返しソックリさん挨拶だ。ジョージは更に「彼らの給与が高過ぎる」と付け加えていた。
仕事を初めて一か月半、数十年働いて来た従業員たちを岡目八目は良いが、そこまで貶すかよ!と言う怒りが湧いて来る。目くそ鼻くそ、自分だってソニーでTVやウォークマンを売っていてダメだったからリストラされ協会で拾って貰ったことを忘れては困る。
「ソニーで22年間の経験を活かしGMとして腕を振るいたい」と偉そうなことを言うが、元GMの依田さんのようにアメリカの大学のホテル学科でサービス業を学んだような実績も経験も無い。TVを売る(それもダメでソニーは撤収したが)目線は理事会と正会員だけを追い、従業員を見下し、準会員を無視している。未だ40半ばの若造に舐められたものだ。
「使っているPCは数世代前のものだ」と言うコメントだけは唯一正鵠を射ている。前の会社に行って要らなくなったVAIOを貰ってくれば少しは株が上がるだろう。
一つビッグ・ニュースは老朽化した電気ビルから4年後の2018年に馬場先門に新築する三菱地所のフジビルに移転することにしたいとの提案。
今いる電気ビルはボロボロで手入れしリノベーションするのに7億円もかかるそうだ。FVのマーティン・コーリングの提案は抵抗無く受け入れられた。 ただ今の見晴らしの良い20階の眺望と有楽町駅前と言う交通の便利さは失われる。フジビルは今の東商ビルの建て直しでその5階と6階の北西部分だけ。千代田線二重橋駅から3分と言うが地下鉄3本とJRが利用できる今と比べると不便さは免れない。
もう一つグッドニュースは理事会に準会員3名を加えると言うアナウンスだ。経理やマネージメントはジャーナリストには分からない領分。
だから財政音痴、経営無知のまま突走しって来たツケが廻って来て、東京地裁で4件の訴訟を抱え、都労委で労組の訴えに証人を送らなければならなくなっている。
公益法人を申請している内閣府からも提出書類の修正や訂正それに隠匿したデータの開示を求められている。
4月1日に公益法人に認可が降りるとの前提で(かなり疑問だが)こんな利点があると「税控除」を延々と説明する。質問が出た「今まで大口の寄付があったのか?」と。
我孫子理事が「公益法人化すれば寄付が集まる」(そこに作ればやって来る)とK・コスナーの「フィールド・オブ・ドリームス」のような迷回答を聞いても誰も納得しない。
気付けば9時を10分も過ぎて出席者の半分は退出しているが、未だアジェンダが3つも残っている。14年度バジェットとかメンバーズ・フォーラムなど惜しい議論を聞かずに帰路を急いだ。
1980年より毎年3月に子どもの春休みの時期に合わせ「ドラえもん」は公開されている。驚くことにもう33年になる。初期の頃に見ていた子供はパパやママになって自分の子供たちを連れてやって来る。長寿シリーズの嬉しい側面だ。
1982年3月13日に公開された第三作目の「ドラえもん」映画を31年振りのリメイク。オリジナルは西牧秀夫監督で配給収入は12億1千万円を挙げている。21作目の「のび太の太陽王伝説」から30億円の大台に乗せ、今や40億円は目前にある。
この映画は「藤子・F・不二雄 生誕80周年記念作品」と銘打っているようにドラえもんの原点帰りをしている。脚本は藤子・F・不二雄が書いていたが近年は作家の真保裕一や放送作家の清水東などが担当し時にはジャンルを外し意外な冒険をしてマンネリを脱して来たが、改めて31年前の藤子・F・不二雄の原点に戻って素朴なドラえもんを描いている。だから四次元ポケットから何でも出て来るし、何処へでも行ける「どこでもドア」も重要な役割を果たす。意外とHで、しずかチャンの全裸入浴シーンは2度に亘って描かれる。
映画の冒頭は雨の降る中、一匹の犬が町をさまよっている。
空腹に倒れかけた犬は、ゴミ捨て場でエサをあさっている野良犬をみつける。
襲い掛かろうとしてきた野良犬を不思議な力で追い払った犬。のび太はその犬にペコと名前を付けて可愛がる。
藤子・F・不二雄はコミックスのあとがきで「リビングストーンやスタンリー、スコット、アムゼンなどの探検記を子供の頃ワクワクしながら読んだものだ」。だから何か胸躍るような大冒険をさせてやりたいと、のび太たちは野良犬のペコを引き連れ、謎の巨神像があるというアフリカの秘境へ送り込んだと記している。
数々の危機を潜り抜けた末に彼らが見たものは、人間に全く知られていない犬の国・バウワンコ王国。そしてペコはその国の王子だった。
しかしペコの父親である王様は殺され王国は悪大臣ダブランダーの手に落ちていた。王様は危険な武器(空飛ぶ船や火を吐く車など)を総て封印してあったが、ダブランダーは封印を解き外界への侵攻作戦が始めようとしていた。王家に伝わる古い言い伝えでは、王国が危機に陥った時、10人の外国人が巨神像の力をもって国を救うという。
言い伝えにある「10人の外国人」のうち5人はのび太たちを指していると考えられるが、残りの5人の外国人とは何者か?
小手先のメクラマシの脚本で乗り切って来たこの数年を反省し原点帰りのドラえもんはやはり面白い。
3月8日よりTOHOシネマズ系で全国公開される。
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