盟約の君
【prologue】
優しい子供
どうしてお前は憎まぬ?
その力は諸刃の剣
お前が損をするばかりではないか
美しき魂の子よ
気高き孤高の君よ
――どうか
どうか
そなたの魂に我の心を添わせておくれ
そしていつか
その慈悲を我にも与えておくれ
どうして人は美しく
醜く 強く 儚く―――
移ろいやすいのだろう
どうして容易く惑わされるのだろう
否、この理(ことわり)は人だけの為にあらず
神にも 精霊にも 数多の命あるもの総てに当てはまる――
いったい、どこで間違ってしまったのだろう
――――人も
我も。
【NEXT】
■一言■
【目次】 【】
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