(cache) 「観光は平和産業」　和歌山市で活性化フォーラム

「観光は平和産業」　和歌山市で活性化フォーラム

　これからの観光の在り方を考える「国内観光活性化フォーラムｉｎ和歌山」（全国旅行業協会主催、紀伊民報など後援）が11日、和歌山市の和歌山ビッグウエーブで開かれた。関係者によるパネル討論では「観光は平和産業。知恵を出し合って頑張っていこう」と話し合った。

　第10回記念大会。「観光振興と未来の創造」をテーマにしたパネル討論には、主催の全国旅行業協会会長、二階俊博衆院議員や久保成人・観光庁長官、仁坂吉伸知事ら11人が参加した。

　二階会長は「各地で観光は地域産業の重要なテーマになっている。アジアとの交流をしっかり足掛かりにして観光を考えないといけない。観光は平和産業であるという誇りを持って進めていこう」と呼び掛けた。錦湖アシアナグループ（韓国）の朴三求会長はこれを受け「観光こそ平和産業である。韓日の難しい問題もこれで解決できる」と話した。

　仁坂知事も「観光業は平和産業、つまり寛容の心。熊野は昔から『誰でも来ていいですよ』という土地だった。これからも、おもてなしの心を忘れずに取り組みたい」と話し、和歌山の魅力をＰＲした。

　久保観光庁長官は昨年の訪日外国人観光客が、１千万人を超えたことを紹介し「外国からの誘致といっても、国内旅行の振興と似ていて、地域の魅力づくりが基本。２０２０年の東京五輪を東京だけのものにせず、地域の観光振興に活用していきたい」と話した。

　日本旅行業協会の菊間潤吾会長は「外国人観光客が増えて、昨年の主要な旅行会社の訪日取扱額は30％程度増加した。一方で、海外への旅行者は落ち込んだ。双方向の観光促進が大事」と主張した。

　このほか中国国家観光局（東京）の張西龍・首席代表や日経新聞論説委員長の芹川洋一さん、ロンドン五輪体操競技代表の田中理恵さん、前参院議員の松あきらさん、政治評論家の篠原文也さんが発言した。司会は門博文衆院議員が務めた。

　隣接する和歌山ビッグホエールでは「地旅博覧会」が同時開催され、全国の物産ブース出展やさまざまな舞台イベントがあり、多くの来場者でにぎわった。

【国内観光活性化フォーラムで観光の在り方について話し合うパネル討論（11日、和歌山市で）】

(2014年02月12日更新)