アメリカ・ミシガン州発信! 息子・一茶(いっさ)と柴犬・マル、ふたりあわせて「お茶丸」。兄弟みたいに育ったふたりの写真と共に、撮影時のコツやカメラにまつわる話をお届けします。
(撮影主人)
エル・オンライン読者のみなさま、こんにちは。
今日はカメラの細かい解説はおやすみして、
ブログ「Maru in Michigan」(以下「マルミシ」)の舞台裏をお届けしますね。
ちなみにマルミシは、主人と2歳の息子一茶、柴犬マルとの
ミシガンでの暮らしを綴ったフォト日記です。
ご覧になったことのない方は、この機会に是非!
単体でも撮りづらい、犬と子どもの「ツーショット」を
どのように撮影しているのですか、と読者の方からよく聞かれます。
こたえは・・・
(私です)
おやつで、釣っています。
え、夢がないって?
いやいや、おやつを使っても
思い描いたショットが撮れることは稀で、ブログに載せているのは、
偶然撮影に成功した奇跡のショットばかりですから。
10回挑戦して、いいものが撮れるのは3回くらい。
ちなみに1回のブログ用の撮影で、30~60枚くらい撮ります。
*
では、 9/13(金)のブログ記事の未掲載カットを使って、
ツーショットの撮影方法をご紹介しますね。
(F2.8, ISO 1600)
まず、マルと一茶を撮影したい場所に呼びます。
この日も「おやつあげるよー」というと、
ふたりとも(そう、マルも!)急いでベッドの上へ。
もう何度も繰り返しているので、「撮影→いいことある」の図式が、
身についているのです。
ちなみにブログでベッドを使用したシーンが多いのは、
白いシーツがレフ板の代わりをして、写真写りがよくなる為です。
(F2.8, ISO 1600)
むずかしいのはここから。
だって、おやつをあげたらふたりともどこかへ行ってしまうし、
そもそも「となりに寝そべって、カメラを見て!」
なんて指示、聞いてくれませんから。
この日も「マルちゃんの横でおやつ食べようね」と話しながら、
なんとかふたりを並ばせることに成功。
(この辺で私は既にぐったり・・・)
(F2.8, ISO 800)
食べている15~20秒の、カメラ目線になった
一瞬を狙って撮影するのですが、
この日は一茶に集中力がなく、ベッドからすぐに降りてしまうので、
興味をひきそうなミニカーを持ってきて、
その中におやつを隠してみました。
そして、ファインダーをのぞきながら、「マルちゃんのどこが好き?」とか、
保育園で仲のよいお友達の話しなんかをしながら撮影。
会話をすることで、ちょっと不自然な
「ベッドでの横並び」というシチュエーションを、
普段の空気に近づけていきます。
(F2.8, ISO 800)
運がよければ、こんなショットが撮れることも。
「なんだー、100% 自然じゃないの?」
なんてガッカリされたかもしれませんが、
犬子が仲良く揃って、
撮影したい場所で、
両者こちらを向いていて、
そこに偶然自分がカメラを持って通りかかるなんて、
あり得ませんから。
もちろん、ふたりの自然な動きを撮っただけのショットも、
ブログには多く載せていますが、ある程度状況をセッティングすることも、
普段通りの仲のよさを再現するために、必要なんですね。
そこでおやつは、撮影に欠かせない小道具、というわけです。
(F2.8, ISO 1600)
ちなみに、ISOの値が800と1600を行き来しているのは、
「800」ではシャッタースピードが足らず、
途中で調整し直したため。
最初から「1600」でいけば、ブレずにもっといい写真が撮れたかも!
・・・なんて反省は、今後の撮影に活かすことにします。
ではまた次回、水曜日の更新で♪
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(ゆるいカメラ講座)
撮影に使用したふたりのおやつは、赤ちゃん用の「ボーロ」。
口どけがよいので、表情に響かないのでおすすめです。
ジョンソン祥子(さちこ)
アメリカ人男性との国際結婚を機に渡米。在米9年目。夫、息子の一茶(2歳)、柴犬・マルとの暮らしを綴ったブログ「Maru in Michigan」を執筆中。
著書:「ことばはいらない」「ぼくのともだち」(共に新潮社)