アメリカ・ミシガン州発信! 息子・一茶(いっさ)と柴犬・マル、ふたりあわせて「お茶丸」。兄弟みたいに育ったふたりの写真と共に、撮影時のコツやカメラにまつわる話をお届けします。
エル・オンライン読者の皆さま、こんにちは。
日本はまた嵐のようですね。
進路に当たっている地域の皆様、どうか被害がありませんように。
さて、今日は10月31日に新潮社より発売される2冊目の拙著
「ぼくのともだち」(以下「ぼくとも」)の制作の裏側をご紹介しますね。
「ぼくとも」は、「yomyom pocket」(新潮社)というデジタル雑誌での
6ヶ月にわたる連載を1冊にまとめたもので、
息子・一茶が誕生から、愛犬のマルと心を通わせるまでの1年を
写真と短い文章で綴った、フォトエッセイです。
現在進行形で書いているオリジナルのブログ「Maru in Michigan」とは、
過去を振り返る形で一味違ったストーリーになっていますので、
連載のファンでいてくださった方はもちろん、
ブログをご覧くださっている方も、見逃せない内容となっています。
では早速、写真集制作の作業の工程を。
制作作業は基本的に、編集担当の方、デザイナーさんの三者で進めていきます。
写真は、連載の初回から最終回までのPC画面をプリントアウトしたもの。
週2回x半年にわたる更新分で、
原稿の束をあわせた厚みは2cmにもなりました。
今回の写真集は144ページ。
300枚近くにものぼる写真を、全て載せるわけにはいかないので、
プリントアウトしたものの中から選りすぐりのものに、
編集担当の方が丸をつけてくださるところから作業は始まりました。
写真を選択したところで、今度はラフな並べ方を検討していきます。
左は編集担当の方が制作してくださった手書きの「台割」。
右はどの写真が該当するかの「写真一覧」。
ふってくださった番号を頼りに、台割と一覧をにらめっこしながら作業を進めます。
写真の入れ替えや、ストーリーの変更など、
細かい相談は、メールとスカイプを併用して行っていきます。
そして大体のストーリー、掲載写真が固まった時点で、
いよいよデザイナーさんに作業に入っていただきます。
使用したい写真をどのように配置すれば効果的に見せられるか、
文章をページにどのように埋め込んでいくか、
カバーや裏表紙のレイアウト等々、
デザイン全般に関する様々なご提案をくださるのが、デザイナーさんのお仕事。
どなたにご担当いただくかで、本の印象がガラっと変わってきます。
メールでやりとりをしながらこちらの希望も汲んでいただき、
デザイナーさんから上がってきた原稿がこちら。
完成形に見えますが、まだ写真の色味を確かめる「色校」の段階で、
実際には裁断前のとても大きな紙に、上下の向きがバラバラに印刷されています。
それをチェックしやすいようにハサミで切り、整えたのがこの状態。
この作業では色味と同時に、内容のチェックも行っていきます。
そして印刷所から戻され、ファイナライズする直前の原稿がこちら。
ちなみに本著のデザインは、雑誌「クウネル」のアートディレクターである
アリヤマデザインストアさんの有山さん、
同事務所の岩渕さんが手がけてくださいました。
今までのワンコ写真集にはなかった、シンプルで
かわいいデザインに仕上がっていますので、
書店で見かけられた際は、是非手にとってご覧くださいね。
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一茶と柴犬マルが、親友になるまでの日々を綴ったフォトエッセイ。
価格1400円(税別)
10月31日発売
只今各書店やオンラインショップにて、ご予約承り中です。
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(お知らせ)
旅行に出るため、11月半ばまで更新が不定期になります。
更新しましたら、ブログ「Maru in Michigan」でお知らせさせていただきますね。
ジョンソン祥子(さちこ)
アメリカ人男性との国際結婚を機に渡米。在米9年目。夫、息子の一茶(2歳)、柴犬・マルとの暮らしを綴ったブログ「Maru in Michigan」を執筆中。
著書:「ことばはいらない」「ぼくのともだち」(共に新潮社)