●Tyler Cowen, “Assortative mating”(Marginal Revolution, February 20, 2007)
先月のニューヨーク・タイムズ紙でデイビッド・レオンハート(David Leonhardt)が興味深い論説を執筆している。“The Future of Economics Isn’t So Dismal”(「経済学の未来はそれほど暗くはない」)と題されたこの論説では13人の(今のところはテニュアをとっていない)若き経済学者の業績が紹介されている。
・・・(中略)・・・
私が個人的に目を引かれたのは、レオンハートが紹介している13人の新進気鋭の経済学者のうち6人が配偶者同士だということだ。例えば、シカゴ大学に所属するエミリー・オスター(Emily Oster)の夫は同じくシカゴ大学のジェシー・シャピロ(Jesse Shapiro)である。ついでながらオスターの両親はともに経済学者-父親のレイ・フェア(Ray Fair)も母親のシャロン・オスター(Sharon Oster)もともにイェール大学に勤める経済学者-というおまけつきである。大事なことは家族だけの秘密にしておけ(keeping it in the family)とはまさにこのことだ。さて、残す2組のカップルは、マサチューセッツ工科大学のエイミー・フィンケルシュタイン(Amy Finkelstein)とハーバード大学のベンジャミン・オルケン(Benjamin Olken)のカップル、そしてともにカリフォルニア大学バークレー校に勤めるウルリケ・マルメンディア(Ulrike Malmendier)とステファノ・デラヴィグナ(Stefano DellaVigna)のカップルである。
ところで、ペンシルバニア大学ウォートンスクールのジャステン・ウォルファーズ(Justin Wolfers)の妻もまた経済学者である。レオンハートの論説で紹介されている13名の中には含まれていないが、ウォルファーズの妻はハーバード大学から博士号(PhD)を取得した後にフィラデルフィア連銀とサンフランシスコ連銀で2年間働き、そして現在はペンシルバニア大学ウォートンスクールの助教授の地位にあるベッツィー・スティーブンソン(Betsey Stevenson)である。つまり、(レオンハートの論説の中で紹介されている)将来を嘱望されているアメリカ経済学界の若きスターの半分以上(13人中7人)が同業の経済学者をパートナーに迎えているのだ。
- 訳注;上の引用箇所で言及されている経済学者の所属等は2007年当時のもの。リンクは各自最新のページに貼り変えてある。 [↩]
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