新たに４カ所で太陽光発電　来年１１月に運用開始へ　香取市

　千葉県内自治体初の発電事業者として、この春から太陽光発電事業の運用開始を目指す香取市は、第１号施設として準備を進める同市津宮の「与田浦太陽光発電所」（ソーラーパネル約１・６５メートル×１メートル、８６８０枚）の他、新たに４カ所の未利用市有地などでも発電施設の設置方針を固めた。「地球温暖化の防止や、未利用となっている市有地の有効活用、財政力の強化、収益の市民還元などにつながれば」として、市は２４日開会の３月定例市議会に、施設の維持管理基金条例案を提出する。
　新たに太陽光発電施設の最終候補地となったのは▽旧佐原五中学校跡地（大戸）▽佐原清掃事務所最終処分場（大崎）▽旧大東分校跡地（附洲新田）▽伊地山クリーンセンター最終処分場（伊地山）。選定理由は「法規制や日射量から採算性を検討した結果」としており、地元住民らへの説明会は４〜５月に予定している。
　市の試算などによると、今回選定した４カ所の発電出力は計２５００キロワット。年間発電量はおよそ計２８５万キロワット時で、年間予想発電額は約１億２６０万円を見込んでいるという。発電開始は来年１１月の予定。
　市の担当課は「電力の売上分で、公共施設や行政サービスに充てられる」としている。
　また、３月下旬に運用開始予定の与田浦太陽光発電所の発電量は、一般家庭７１４世帯の年間使用量に相当する２３６万キロワット時。年間予想発電額は１億円で、事業費の返済や維持費を除くと、年間５千万円の収益が見込めるという。