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【関西の議論】少女漫画『ちはやふる』でブレイク「競技かるた」…小中高生「クイーンになりたい」で広がる〝和歌の心〟
「かるた」がブームだという。「競技かるた」の世界を描いた少女漫画「ちはやふる」(末次由紀作)が火付け役となって小中学生や高校生に人気が広がり、各地で開かれるかるた大会は参加者が急増している。中でも、万葉集で多くの和歌が詠まれた和歌山県では、昔からなじみ深い「百人一首かるた」が大人気。学校の授業に取り入れられたり、オリジナルかるたが製作されたり…。競技大会も盛んで、高齢者のプレーヤーも活躍している。(地主明世)
かるたが“やみつき”
「めぐりあひて…」
読手が上の句の最初の文字を読み上げた瞬間、伸ばされた手がサッと札を払った。
「私が取りました」
「いえ、私が先に触れました」
時には1枚の札を巡って畳の上で火花が散る。そしてまた、次の札が読まれるが、乱れた札の並びは当たり前のように元に戻される。位置を覚えていなければ素早く取ることができないからだ。
和歌山県かるた協会が主催する和歌山市内のかるた教室。会場の和室に一歩入ると、途端に緊迫感に包まれる。子供も大人も、畳の上にずらりと並んだかるたを真剣な表情でじっと見つめる。
教室は毎週火曜と木曜の午後6時半から開かれ、毎回30人以上参加するが、近年は高校生までの子供たちが大半を占めるようになった。
「5年くらい前までは、おじさんばっかりだったのに」。にぎやかな室内を見渡しながら話すのは同協会の室川公宏会長だ。以前は会員らと市内の小学校に出向いてかるたの魅力を伝えても、「10人も集まらなかった」というが、ここ数年で会員は5倍以上に増え、練習場所にと借りている和室1部屋では足りなくなった。
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