原発ゼロの会は1月29日、国会内で記者会見し、政府が策定を進めるエネルギー基本計画に対する提言を役員の連名で発表しました。近日中に経済産業大臣に提出する予定です。

同提言は基本的な視点として、エネルギー基本計画案には以下の4点が決定的に欠落していると指摘しています。

１．東電福島第一原発事故の反省と教訓を踏まえていない。
２．原発依存度を低減させる移行管理の課題が示されていない。
３．地球温暖化対策や持続可能な社会経済に向けたエネルギービジョンがない。
４．国民参加による意思決定手続きとガバナンスの適正化がない。

そのうえで提言は、「エネルギー基本計画原案における原子力の『基盤となる重要なベース電源』との位置づけを撤回し、原発ゼロへの道筋を明確にすること。」と求め、22項目の提言を行なっています。

提言は、原発ゼロの会役員間で各課題を担当して起草し、有識者との「国会エネルギー調査会(準備会)」における提言や論議等も参考にしつつ取り纏められました。



提言本文ならびに参考資料は以下からダウンロードできます。
エネルギー基本計画への提言_140129.pdf
提言参考資料（省エネ、再エネ等数値について）.pdf
参考資料２（再エネ導入試算）.pdf
原発ゼロの会会員一覧_140129.pdf

◇台湾の超党派立法院（国会）委員らと行った公開フォーラム（1/16、台北市内）


◇記者会見の模様（1/15、台北市内）


原発ゼロの会の代表団は1月15日〜17日、民間団体や自治体などが協賛する研究会の招へいにより台湾を訪問し、台湾の国会や政府関係者、自治体、学者、電力会社等と台原発問題についての意見・情報交換を行ないました。以下は簡潔な報告です。

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原発ゼロの会による台湾訪問報告（「原発ゼロ 日台研究会」第２回）

原発ゼロの会事務局

１．企画趣旨（要旨）
台湾では既存の3原発（6基）に加えて第4原発（2基）を建設中だが、日本の東京電力福島第一原発事故をうけて脱原発への世論が盛り上がりを見せており、2014年11月に予定される初めての統一地方選挙や2015年の総統選挙において脱原発が争点になる見込みとなっている。
主催者によれば、2014年は台湾の脱原発の分水嶺とのことで、使用済み燃料プールが満杯間近となっており、また老朽化と周辺の人口密集（30�q圏内に500〜600万人）が懸念される第一原発の運転停止と、建設賛否を問われている第四原発の運転開始を止められるかどうかが当面の焦点。
そうした中、東電福島第一原発事故の経験につき日本から正確な情報を伝えるとともに、政治家や有識者とのネットワークをつくり世論形成を進めるべく、本訪問を実施した。

２．日程　　　１月１５日（水）〜1月１７日（金）

３．参加者
河野太郎共同代表、近藤昭一共同代表、加藤修一顧問、阿部知子事務局長
田中三彦氏（元国会事故調委員）

４．招聘者
主催：地震国告別核電・日台研究会
協賛：人本教育基金会、台湾公民媒体文化協会、新北市、屏東県

５．日程
1月15日(水)
15:50 台北着
17:00 記者会見
18:30 新北市主催晩餐会

1月16日(木)
10:30 取材対応
13:00 公開フォーラム
16:00 王金平立法院院長との会談
17:00 取材対応
18:30 許世楷、羅福全元駐日代表主催晩餐会

1月17日(金)
10:30 台湾電力本社訪問
12:30 交流協会台北事務所より情勢レク
14:30 取材対応
16:50 帰国
＊当初予定されていた第一原発視察は台湾電力が拒否したため実現せず。

６．主な面会相手
立法院　　　　王金平院長、邱文彦委員（国民党）、田秋菫委員（民進党）
元駐日代表　　許世楷氏、羅福全氏
新北市政府　　侯友宜副市長、陳伸賢秘書長ほか
屏東県政府　　高吉發参議
台湾電力公司　陳布燦副總經理（原発担当副社長）ほか
学者 　　陳文山教授（台大地質科学研究所）ほか

７．マスコミ報道
主要紙（自由時報、中國時報）、主要テレビ局（公共電視台）ほか、各社（蘋果日報、台灣立報、自立晩報、新頭殼newtalkほか）による報道を連日確認（主要なものを以下にリンク）。

◇自由時報
http://iservice.libertytimes.com.tw/liveNews/news.php?no=938133&type=%E6%94%BF%E6%B2%BB&Slots=BP
http://iservice.libertytimes.com.tw/liveNews/news.php?no=938068&type=%E7%94%9F%E6%B4%BB
http://www.libertytimes.com.tw/2014/new/jan/16/today-life7.htm?Slots=TPhoto
http://www.libertytimes.com.tw/2014/new/jan/17/today-life2.htm

◇中國時報
http://www.chinatimes.com/newspapers/20140116000441-260114
http://www.chinatimes.com/realtimenews/20140116004901-260408

◇公共電視台（テレビ）
http://news.pts.org.tw/detail.php?NEENO=260077

◇蘋果日報
http://www.appledaily.com.tw/realtimenews/article/new/20140117/328339/
http://www.appledaily.com.tw/realtimenews/article/new/20140117/328369/

◇新頭殼newtalk
http://n.yam.com/newtalk/life/20140115/20140115055348.html
http://n.yam.com/newtalk/life/20140117/20140117058436.html
http://n.yam.com/newtalk/life/20140117/20140117059524.html


◇王金平立法院院長との会談（1/16、台湾立法院にて）


◇台湾電力公司本社を訪問。原発担当の陳副社長と面談。（1/17、台湾電力本社）


◇記者会見の模様（1/15）

原発ゼロの会は11月6日、参院選後初めてとなる総会を議員会館内で開催し、今後の活動方針や新たな役員体制を決めました。会には現在、8党と無所属の衆参国会議員59名が参加しています。

活動方針では、去る5月に骨子案を公表した廃炉促進二法案（「廃炉促進法案」と「廃炉周辺地域振興特措法案」）の制定に向けた活動や、政府が年内に策定する予定の「エネルギー基本計画」に関する提言を行なうために以下の論点別ワーキングチームを立ち上げて、有識者の協力を得ながら作業を進めることなどが確認されました。

◇論点別ワーキングチーム体制と担当幹事議員
・ガバナンス・意思決定のあり方（阿部知子議員）
・原子力政策の見直し（笠井亮議員）
・福島第一原発の事故処理・廃炉（近藤昭一議員、阿部知子議員）
・廃炉に伴う立地・周辺地域支援（山内康一議員、村上史好議員）
・核のゴミ問題（河野太郎議員）
・電力会社の経営（河野太郎議員）
・エネルギーシフト（長谷川岳議員）

また、新たな役員体制として以下の役員が選出されました。これまでの世話人の中から河野太郎衆議院議員と近藤昭一衆議院議員が共同代表に就任し、顧問に前世話人の加藤修一前参議院議員と逢坂誠二前衆議院議員が就任しました。

◇原発ゼロの会新役員体制

・共同代表
　河野太郎衆議院議員（自民党）、近藤昭一衆議院議員（民主党）

・世話人
　長谷川岳参議院議員（自民党）、山内康一衆議院議員（みんなの党）
　笠井亮衆議院議員（日本共産党）、村上史好衆議院議員（生活の党）
　阿部知子衆議院議員（無所属）
　＊日本維新の会ならびに社民党の世話人は調整中。

・顧問
　加藤修一前参議院議員（公明党）、逢坂誠二前衆議院議員（民主党）

・事務局長
　阿部知子衆議院議員（無所属）


総会で配布された主な資料は以下からダウンロードできます。

原発ゼロの会活動報告_131106.pdf
原発ゼロの会会員一覧_131106.pdf
原発ゼロの会役員体制_131106.pdf

廃炉促進法案骨子案_130530版.pdf
廃炉周辺地域振興特措法案骨子案_130530版.pdf