福井県警は22日、同僚警察官の財布を盗んだとして、窃盗の疑いで福井南署刑事課、巡査部長山崎雄大容疑者(28)=福井市高木北4丁目=を逮捕した。
逮捕容疑は、2011年12月ごろから12年1月ごろまでの間に、当時勤務していた機動捜査隊の同僚の警察官が使用する机の上にあった現金約4万円とカードなどが入った財布1個(時価約1千円)を盗んだ疑い。同容疑者は容疑を認めている。
県警監察課によると、今年2月以降、福井南署刑事課内で個人の机の引き出しの鍵や、署員共有の棚の鍵が複数紛失したため、署員から聴取。同容疑者が鍵の窃取を認めたという。21日に同容疑者の自宅を捜索したところ、同僚の財布が見つかった。動機などについて調べている。鍵が紛失した机や棚からは、現時点で盗まれたものはないという。
事件を受け開いた会見で平谷貞樹首席監察官は「昨年11月、恐喝事件で現職の警察官を逮捕している。以来、再発防止と県民の皆さまの信頼回復に全力を挙げているさなかに、このような事態が発生してしまった。あらためて県民の皆さまに深くおわび申し上げます」と謝罪した。
今後、刑事事件の捜査結果を踏まえ、必要な調査を行った上で、早急に厳正処分するとした。
日野祥英警務部長は「再度、全職員に綱紀粛正の徹底を図るとともに、県民のための積極的な警察活動を推進し、信頼回復に努めて参ります」とコメントを発表した。
山崎容疑者は2006年に採用され、交番や自動車警ら隊で勤務。09年3月から機動捜査隊、13年4月から福井南署刑事課に勤務していた。