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【大リーグ】

イチロー、逆境からの14年目スタート 外野5番手も決意のキャンプイン

2014年2月21日 紙面から

 逆境をはねのけ、居場所をつくるメジャー14年目が始まった。ヤンキースのイチロー外野手(40)は19日、フロリダ州タンパ入り。米複数メディアによれば、キャンプインを翌20日に控え、現在の心境を「自分の立ち位置を探さなければならない」と語った。ヤ軍は今オフ、ジャコビー・エルズベリー(30)とカルロス・ベルトラン(36)の両外野手を補強。イチローは“外野の5番手”という厳しい状況に置かれているが、心を折らさず名門チームでの新たなシーズンに向かう。

 脱出口さえ見つけにくいような暗闇を、イチローは笑い飛ばしてみせた。今オフ、ヤ軍はエルズベリーとベルトランの大物外野手コンビを獲得。それを知ったときの心境を聞かれたイチローは、米国の報道陣に「Oops(あちゃー)!」と英語で答え、肩をすくめた。

 「ここは偉大な選手が集うチームだから、彼らとプレーできるのはワクワクしている。もちろん、補強があったからには、自分の立ち位置を探さなければならない」

 “不惑”のメジャー14年目は、Tシャツにジーパンの裾を巻き上げたラフな格好ながら負けん気をほとばしらせ、「オフは厳しい練習をしてきた。現時点での自分の仕事は、健康で体が動く状態でここに来ることだから、それを実行した」と言い切った。

 “立ち位置を探す”のは容易ではない。外野レギュラーは左翼ガードナー、中堅エルズベリー、右翼ベルトランで固定。さらに、ソリアーノがDHに回り、現在のイチローは外野の5番手というポジションだ。

 米紙ウォールストリートジャーナル(電子版)は「イチローはヤンキースのキャンプのはみ出し者」とプレー機会が激減する苦境を伝え、米放送局ESPN(同)は「外野陣について、ジラルディ監督は『しっかりした打者が4人いる』と語ったが、明らかに省略されたのはイチローだ。シアトルのスターが、今や黒田と田中に次ぐチームの日本人で3番目に重要な選手」と冷徹に報じた。

 オフはトレード放出のうわさも絶えなかった。トレードについて、イチロー自身は「ヤンキースにいれば、それは考えがち。どうなるかは分からない。多くの選手がそうだろうが、自分もいろんなことを考えた」と心境を吐露。ただし、「移籍したいのか?」との問いには 「その質問には引っ掛かりませんよ」とニヤリと笑って受け流した。

 現状では、主な出場機会は代走や守備固めが濃厚。だが、常勝軍団内でのハイレベルな争いは望むところ。安打製造機のプライドに懸け、キャンプで再び存在価値を見せつける。

 

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