22日午前5時ごろ、徳島県阿南市橘町の日本電工徳島工場で、作業中の社員多田一輝さん(23)が鉄製の容器からあふれ出した約1300度の液状の合金鉄を全身に浴び、やけどを負って死亡した。
阿南署や日本電工によると、多田さんは同日午前0時から他の社員3人と一緒に、合金鉄を球形にしたり冷却したりする作業を開始。約13トンの合金鉄が入った鍋状の容器をクレーンでつるし、高さ約2メートルの鋳型に装着して流し込もうとしたところ、合金鉄があふれ出した。
すぐ近くで容器を固定する作業をしていた多田さんに一部がかかった。他の3人のうち、1人はクレーンの操作を担当し、2人は別の場所で作業していた。
阿南署は現場にいた3人のほか、工場の関係者から話を聴くなどして事故の原因を調べる。
日本電工は「亡くなった社員に申し訳ない。原因を究明し、徹底的に安全対策に努める」とコメントした。(共同)