共同センターニュース

726日 No.42


福井 つるが弁で語る憲法九条、敦賀市「あわの九条の会」

◆ 福井 どんなことがあっても戦争はせんちゅうこっちゃ
----つるが弁で語る憲法九条、敦賀市「あわの九条の会」----
 7月12日、敦賀市粟野地区で「あわの九条の会」主催により「つるが弁で語る憲法九条」というテーマでつどいが開かれました。会場の喫茶店には40名が集まりました。
 この日は敦賀空襲の日ということで、最初に空襲当時15歳で元国鉄職員の方の体験談が語られ、続いて高校生バンド2組よるミニコンサート、「日本国憲法前文・第九条・第九条つるが弁Version」の朗読が行われました。空襲体験や童話を語る活動をされている教員退職者の方からは「おこりじぞう」のお話。参加者からは、「ふわっとした中身でよかった」、孫のバンドを見に来た方からは「防空頭巾や大阪空襲を思い出した」「またやってほしい」など感想が語れました。事務局の戸嶋さんは、「7月12日は敦賀空襲の日ということで開催日にはこだわった」と語っています。
「最後にもうひとつ、これが大事なんやけど、うちらの政府が戦争をおこすっちゅう権利は、絶対に認めることができんちゅうこっちゃ」(「第九条つるが弁Version」から)

■ 職場に九条の会を広めよう、県労連学習会
 7月12日、福井県労働組合総連合主催の憲法学習会に37名が参加。勤労者通信大学講師の佐々木昭三さんを講師にむかえて「職場から憲法改悪阻止のたたかいを−労働者・労働組合と日本国憲法」というテーマで講演。参加者からは、「平和でなければ労働運動が前進しない、職場に九条の会つくりたい」、「佐々木さんの話で憲法96条改正の手続きを変えていつでもかえられる憲法にして国民の権利を制限していこうというねらいがよくわかった」と感想がだされました。北出議長は、要求にかみあった学習会を細かく開き、誰でもできる活動を職場地域であわてずゆっくり急いで広めようと提起しました。

■ 福井市「西藤・憲法を学ぶつどい」に41名参加
 6月18日、福井市西藤島公民館で地域の6名の方々の呼びかけで「西藤・憲法を学ぶつどい」が開催されました。吉川健司弁護士を講師に「今輝く日本国憲法」という標題で講演が行われました。参加者は、憲法を守る運動を身の回りから話し合い憲法を守る輪を広げていくことを誓い合った有意義な「つどい」だったと語っています。このつどいは、医療生協西藤・大安寺支部が協賛し、医療生協支部の組合員や光陽生協病院の職員も参加しました。

◆ 「図書館と憲法9条を大切に思う仲間がたくさん集まりました」
―図問研全国大会で「憲法・平和・図書館」テーマ別交流会開催―
図書館問題研究会第52回全国大会は7月3日から5日まで、高崎市(群馬)で開かれました。第2日目の4日夜、戦後60周年・図問研発足50周年を記念して、「憲法・平和・図書館」の集いがテーマ別交流会として開かれ、運営は「図書館九条の会」の世話人有志が担当しました。
会場はホテル内の8畳間の和室のため24人の参加者でたちまち超満員となりました。参加者全員の自己紹介のあと、憲法をめぐる情勢と、「図書館の歴史のなかでの『戦争と図書館』」について、それぞれ話がありました。
このあと、出席者による各地の「九条の会」をはじめさまざまな憲法・平和運動の紹介、それぞれの思いなどが話されました。いずれも最近の状況から緊迫感に満ちたものでした。
 それは、「教育基本法の改悪に反対するアピール」「『共謀罪新設法案』の廃案を求めるアピール」を全会一致で決議されたことにも現れています。
全国大会終了後、早くも山木敦子さんが交流会参加について「図書館と憲法9条を大切に思う仲間がたくさん集まり・・」との感想を「図書館九条の会」ホームページ(会員のひろば)に寄せてくださいました。「このような交流会は毎年開催して欲しい」という強い要望もあり、運営を担当した者一同これを受け止め、来年に備えなければならないと思っています。(図書館九条の会世話人・佐々木 順二)

◆ 和歌山 「憲法と消費税」講演
 「消費税をなくす和歌山の会」世話人総会が7月2日に和歌山市で開かれ、なくす会会長の坂本康文弁護士が「憲法と消費税」について講演、35人が参加しました。「消費税 憲法変えれば 戦争税」と憲法と消費税の関係をわかりやすく講演、「個人のために国家があり、国家のために個人があるのではない」と憲法の本質を語りました。また、今は改憲派と護憲派のせめぎ合いで「9条の会」が、全国で2007も出来ていることに確信を持って憲法を守ろうと訴えました。「憲法と消費税ですっきりした」との感想が寄せられました。

■ 意見広告ポスターのとりくみ奮闘中・・ 民医連
 和歌山民医連は憲法九条を守ろう意見広告に取り組み、現在400口の目標で361口の到達です。民医連に結集する院所・事業所で目標をもち、医療生協組合員や職員、出入りの業者の方にもお願いしての成果です。医療生協では8月6日に開催される紀州おどりに200名規模で今年も参加します。揃いの平和法被、200本の平和うちわでのパフォーマンスを準備しています。

■ 「雑賀九条の会」準備会が講演・リレートーク
 7月2日、和歌山市雑賀地区の市民らでつくる「雑賀九条の会」準備会は講演とリレートークを雑賀地区会館で開催し、62人の参加で会場があふれました。講演した岡本浩弁護士は、今日の改憲への動きの背景にアメリカや財界の要求があり、日本を海外で戦争する国にすることが目的。もし憲法が変えられたら、イラクへ派兵されている自衛隊がイギリスなどと同様に直接、武力行使するようになるばかりか、戦時体制を作るために、戦費調達で税金が上がり、社会保障が無視され、言論の自由など諸権利が奪われると指摘、運動を大きく広げようと呼びかけました。
リレートークでは、少女時代を中国東北部で過ごした青木久子さん、シベリア抑留体験を持つ上中峰雄さん、戦後世代の鳴海信子さんがそれぞれの体験を話し、平和の大切さと9条を守ろうと訴えました。

◆ 東京 「文京区議会・九条の会」結成
 憲法九条を守ろうと6月1日、「区議会・九条の会」が共産、社民、無所属の区議ら10人で結成されました。同日「憲法九条を守るための区民の皆さんへのアピール」を発表しました。その一部を以下に紹介します。
(前半略)「区民のみなさん、平和を求める世界の市民と手をつなぎ、あらためて憲法九条を激動する世界に輝かせましょう。憲法九条に基づき、アジアをはじめとする諸国民との友好と協力関係を発展させようではありませんか。憲法九条をもつ日本こそ、相手国の立場を尊重した、平和外交と経済、文化、科学技術などの面で協力関係をつくることができるのです。私たちは18万区民の代表として、議員自らが憲法九条を守るために具体的な行動を起こすときと考えます。私たちは、一人ひとりの理性と良心に従い党派を超えて立ち上がり『「文京区議会・九条の会』を結成します。」(6月1日「文京区議会・九条の会」)

■憲法「九条の会」調布のひろば
 7月17日(日)、あくろすホールで開いた第6回調布「憲法ひろば」には初参加14人を含む51人が参加しました。
日本・中国・韓国=共同編集「未来をひらく歴史・・・・東アジア三国の近現代史」はすでに5万5千冊を発行、さらに増刷に入っています。侵略した国と侵略された国との間で、みごとに歴史認識の共有を実現した本書の魅力は、どのようにして生まれたか? 今回のひろばは、本書の発行を担った高文研の梅田正己(まさき)代表に、その成り立ちと感慨を大いに語っていただきました。
4年前に、侵略戦争美化、歴史的事実も憲法も否定する「新しい歴史教科書」が検定を通過してから、3国の研究者たちが歴史認識に関する連続的対話を開始し、翌年から3年がかりで11回の国際編集会議を重ねました。その中で、歴史的事実についての解釈や評価は立場によって異なることはあっても、歴史的事実についての認識は共有できることを確かめてきました。「国境を越えた視点」から見ると、3国がそれぞれに近代化のプロセスを持っており、侵略された側には民衆の苦難とともに抵抗の歴史があることも共有できました。・・・・静かで熱い梅田さんの話に、多くの質問・意見、「いい本に出会いました」との熱い感想が出され、世話人会が用意した50冊の本も完売。憲法を守り、日本を戦争する国にさせない道に世界的道理があることを確信した半日でした。

■「夜間中学9条の会」結成
 東京には8つの夜間中学校があるのをご存知でしょうか?その夜間中学に4月16日に29名が参加して「9条の会」が結成されました。
集会には、在日の生徒たちがたくさん来て、それぞれの思いをリレートークしました。
「夜間中には各国の生徒がいる。平和でなければ・・・」と、足立4中の竹山先生は語り、「憲法の精神を現実化するのは私たちの行動です」と強調します。「夜中9条の会」は、夜間中の先生方に会への参加を呼びかけています。第2回「夜中9条の会」は、6月25日午後、えんぴつの会(旧文花中1F)で開かれました。「平和でこそ机を並べて学べる。もっと憲法を知りたい」と、会のチラシは訴えています。

短信・ホットライン
■ 7・30「九条の会・有明講演会」当日プログラム概要
*司会は小森陽一、渡辺治両教授
*最初に荘村清志さんのギター演奏
*前半は、三木睦子・鶴見俊輔・小田実さんの順で講演、澤地久枝さんがVTRで挨拶。
(この間会場カンパの訴えがあって、再びギターの演奏があります。)
*後半は、奥平康弘、大江健三郎、井上ひさしさんの3人が講演。
*「九条の会」事務局は、「キャンセル待ち当日券もあります」と呼びかけています。

■ 戦後60年、東京大空襲 アニメ映画「ガラスのうさぎ」
◎ 「ガラスのうさぎ」は長編アニメーション映画(監督は四分一節子さん)で12歳の少女・敏子が東京大空襲の体験を通して、戦争の本当の悲惨さや恐ろしさを知り、そして、その後の混乱と厳しい生活を生き抜きながら、平和への願いを渇望する感動の作品です。原作は高木敏子さんで、出版以来ロングセラーを続け、今日まで210万部を超えて読み継がれている名作です。また、海外でも高い評価を受け、多数の国で翻訳出版されています。現在、全国各地で上映運動が起こっています。
◎ 監督の四分一節子さんは1944年生まれ。96年「賢治のトランク」で初の長編アニメの監督を務める。沖縄戦を描いた「白旗の少女」、広島原爆を描いた「真っ黒なお弁当箱」などの制作に参加している。
★ 全国の上映予定表などはホームページをご覧ください。
  http://www.ggvp.net/usagi/ 
 【お問い合せ】「ガラスのうさぎ」製作委員会・事務局TEL/FAX:042-396-7815 

■ 九条擁護へ中央・地方で運動を/私鉄総連大会
 私鉄総連は7月13、14の両日、富山県で大会を開き、憲法擁護運動強化や規制緩和検証を柱とする運動方針を決めた。
 設楽委員長は憲法をめぐる動きに触れ「改憲への世論誘導を警戒しつつ、広範な護憲運動の輪を広げていく努力が求められる。私鉄総連全体で第九条を守るため、中央・地方で一体となって運動することを確認しあいたい」と訴えた。総連の運動に加え、「平和憲法を守るため(に大事なのは)、皆さんがそれぞれの場で何をするかだ」と指摘、組合員一人ひとりが現場で考え、行動するよう呼びかけた。
 運動方針は「今後も一貫して『いかなる戦争にもテロにも反対』の立場を堅持し、平和憲法を守る運動を強化します」としている。
 討論では「今こそ私鉄が護憲の立場を明確に出し、主体的に大衆運動を提起すべき」(東武)、「連合と民主党に第九条の二項を守らせるようイニシアチブ発揮を」(長野電鉄)、「今たたかわずしていつたたかうのか。連合が憲法で見解をまとめるというが、連合に対し改憲阻止の意見反映を」(北陸鉄道)などの意見がだされた。
 岩手県交通は「社民党や地区労の域を脱しない運動では不十分だ。(広範な団体との)一日共闘もやっていこうと話し合っている」。同県の北上市では、いわゆる「護憲活動家」が前面に出ない形で「憲法ネット・小ぶろしきの会」が結成され、市民とともに「生活の理念としての憲法」をとらえ直す運動が進められている、という。宮下正美書記長は「私鉄産別は何が何でも平和憲法を守る考えだが、残念ながら連合内では非主流の立場だ」と述べたうえで、連合が憲法問題の見解をまとめようとしていることに触れて、「7月29日に地連大手委員長会議を開き、私鉄の態度を決める」。
 設楽委員長は憲法擁護のための共闘に関し、「『九条の会』を否定するものではないが、私鉄は平和フォーラムに対して従来以上に結集していく。両団体が限定共闘するなら、積極的に参加する」と語った。「連合通信・隔日版」