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辞職を撤回しては――。27日に失職する橋下徹大阪市長に、あえて呼びかけ…
辞職を撤回しては――。27日に失職する橋下徹大阪市長に、あえて呼びかけたい。
「大阪都構想の設計図を完成させる」として、橋下氏が仕掛けた出直し市長選は「不発」の様相だ。自民、公明、民主、共産の4党が「大義のない選挙」とし、独自候補の擁立を見送る方針を固めたためだ。
もし無投票になっても、橋下氏は支持されたと解釈し、大阪府と大阪市を分割・再編する都構想の検討を一気に進めるつもりのようだ。
ただ現実をみると、各党との亀裂は深まった。選挙後も橋下氏に従うとは思えない。
世論調査では、6割近い市民が出直し選に反対している。橋下氏の支持率は5割を切り、都構想についても反対が賛成を上回った。選挙を強行すれば、「橋下離れ」はさらに加速する可能性が大きい。
私たちが懸念するのは、この政争のはてに、大阪に何が残るのか、ということだ。
経済の地盤沈下に歯止めがかからないまま、全国最多の生活保護受給者数は今後も増えそうだ。不毛な争いにエネルギーを投じるひまはない。
橋下氏の都構想は、大阪の未来を考える問題提起となった。時間をかけて課題を整理し、議論を進めていくべきだ。
橋下氏は、府・市議会の代表と法定協議会で話し合ってきた。選挙で信を得れば、メンバーを入れ替えたいと言うが、これは通らない。もともとメンバー構成は議会側との協議で固め、橋下氏も了解したはずだ。
「自分の言うことを聞かないから」と、今さら交代を求める姿勢は、わがまま、苦し紛れと言われても仕方ない。
都構想は良くも悪くも市民生活に大きな影響を及ぼすものだ。反対論にもしっかり耳を傾けて作りあげた設計図でなければ、住民投票にかけても賛同を得られるとは思えない。
そもそも府・市議会で過半数の承認を得なければ、住民投票すらできない。橋下氏がどうしても都構想を実現させたいというなら、結局は対話を通じて道を探るしかない。
都構想に反対しながら明確な対案を示さず、いざ選挙となったらさっさと不戦敗を決め込んだ各党も、市民を落胆させた。ここは「痛み分け」とし、共に仕切り直して対話すべきだ。
最高裁は64年、選挙の告示前なら、市長の辞職撤回は原則として許される、との判断を示している。今ならまだ間に合う。橋下さん、大阪のために考え直してもらえませんか。
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