フィニッシュで上を見た。その目に涙がたまって、こぼれた。

 20日にあったフィギュアスケート女子フリー。浅田真央(中京大)は「練習してきたことを信じた」。トリプルアクセル(3回転半)を今季初めて決めた。苦手だったルッツとサルコーの3回転ジャンプも着氷。五輪史上、6種類の3回転ジャンプを8回着氷した初の女子選手になった。

 昨夏、浅田はまだ1回転や2回転を練習していた。

 脚力に頼り、上半身をひねって回転していたバンクーバー五輪。3回転半を計3度決めた一方、ルッツとサルコーは跳ばなかった。

 それらを身につけ、体が成長して回れなくなった3回転半を取り戻す。2010年9月から佐藤信夫コーチに師事して助走スピードを利用して回るジャンプを目指した。

 癖の修正は苦痛だった。

 「わかってんのか!」