衛藤氏動画 政府問題視せず 野党は追及へ

2月20日 5時09分

衛藤総理大臣補佐官が、安倍総理大臣の靖国神社参拝に関するアメリカ政府の声明に反論する動画を公開したことについて、政府は、衛藤氏は発言を撤回したとして問題視しない方針なのに対し、民主党などは日米間の信頼関係を損ないかねないなどとして、国会で追及することにしています。

衛藤総理大臣補佐官は、去年１２月の安倍総理大臣の靖国神社参拝を巡ってアメリカ政府が「失望した」とする声明を発表したことに対し、「私たちのほうが失望した。同盟関係にある日本をなぜ大事にしないのか」などと反論する動画を自身のホームページに掲載しました。
ただ衛藤氏は、菅官房長官が「政府の見解と異なる」として動画を削除するよう求めたのを受けて、動画を削除したうえで発言も撤回しました。
これを受けて菅官房長官は記者会見で、日米関係について、「発言を取り消したので影響はないと思う」と述べるなど、政府は問題視しない方針です。
ただ、公明党の石井政務調査会長は記者会見で、「日米関係に決してプラスのイメージを与えているとは思わない」と指摘しました。
一方、民主党の大畠幹事長が「事の重大性を全く認識していない」と述べるなど、野党からは「アメリカとの信頼関係を損ないかねず、見過ごせない」という批判が出ていて、国会審議で追及することにしています。