海江田万里代表は15日夕、水戸市内で開かれた民主党茨城県連パーティーに出席し、党本部を代表してあいさつ。党再建に向け地域の力が重要だと説き、「政権奪取に向けた着実な、確実な一歩を踏み出してほしい」と訴えた。
海江田代表は、8、9日に開いた党大会で承認された2014年度の活動方針について、「そのなかの一番の肝は2015年春の自治体議員選挙で勝利をすること」だと述べ、「民主党の宝は全国に約2千人いる自治体議員。何としても自治体議員選挙で勝利し、民主党の再びの政権奪還に向けた戦いにしたい」旨表明。「茨城県では今年の12月が勝負。12月の茨城県議会議員選挙では、県連として6人の現職とあわせて2桁の議席獲得を目指す方針であり、頑張ってほしい。そのためには党本部としてしっかり応援する」「2桁の当選を果たし、2015年に向け万全の態勢を整える。もう一度党を立て直すためには地域から立て直すしかない。そのためにも12月の茨城県議選、2015年の自治体議員選挙は重要」などと力説し、連合をはじめとする各支援団体からの出席者に対しても支援を呼びかけた。
そのうえで、党再生にかける強い思いの根幹には、現在の安倍総理の方向性への懸念があると述べ、経済政策、外交政策の問題点を列挙。経済政策については、4月の消費税率引き上げや日本銀行が本来の役割とは離れて物価を上げることに全力を挙げると言っていることに言及し、「物価上昇率と同様に働く人の賃金を上げなければ賃金は実質的に下がることになる。ボーナスだけが増えるのでなく、月例賃金を上げていく必要がある」と指摘した。
外交政策については、安倍総理の靖国神社参拝に対し中国、韓国のみならず米国までが「失望した」との表現をしていることに触れ、「何より戦後レジームからの脱却、戦後の秩序を覆そうとしているのではないかという警戒感が米国などにはある。東アジア情勢が大変厳しい状況にあるなか、米国との信頼関係が大切」だとした。
「日本はどこへ向かって走ろうとしているのか。民主党は暴れ馬となっている安倍政権に対し野党第1党として手綱を引く、引き締めていく役割がある。このままつぶれてしまうわけにはいかない。自民党の政治に対峙(たいじ)できるもう一つの日本の国の選択肢を示していかなければいけない」と強調。「2015年の自治体議員選挙後の衆参両院選挙に向け、(大畠章宏)幹事長、(郡司彰)参院議員会長を出しているこの茨城の地から民主党が政権奪取に向けた着実な、確実な一歩を踏み出してほしい」と訴え、あいさつを締めくくった。