ヤンキー文化を再考する展覧会『ヤンキー人類学』、改造単車や相田みつをの書など展示

2014/02/20 19:26

「ヤンキー文化」を捉えなおしその美学を紹介する『ヤンキー人類学』展が、4月26日から広島・福山の鞆の津ミュージアムで開催される。

タイトルに冠されている「ヤンキー」とは、1970年から80年代に見られたリーゼントや変形学生服、特攻服、改造車などに代表される文化を好んだ若者のこと。当時は悪趣味なものとみなされていたが、コラムニストのナンシー関が、日本人にヤンキー的美意識が染み付いていることを指摘したほか、精神科医の斎藤環は「不良文化」にとどまらない現象としてヤンキーを捉え、ヤンキー性は現代もかたちを変えて日本社会の随所に偏在していると論じている。

同展では、一般的には否定的に理解されるヤンキー文化を肯定的に捉えなおし、精巧なデコトラのミニチュア、70～80年代の暴走族関係のグッズ、盛り髪、パチンコ、過剰に装飾された改造単車に加え、雑誌『メンズナックル』や相田みつをの書など、独自の定義でセレクトされたアイテムからヤンキーの美学を堪能できる。会期中は、相田一人（相田みつを美術館館長）、茂木健一郎、斎藤環がそれぞれ出演するトークイベントや、都築響一と上野友行による対談といった関連イベントも開催される。

（画像1枚目：ちっご共道組合 ブチ上げ改造単車『CRAZY SPECIAL』、画像2枚目・3枚目：みやび小倉本店、画像4枚目：丸尾龍一作品、画像5枚目：伊藤輝政作品、画像6枚目：相田みつを作品）