ライアン小川　２イニング無失点　ヤクルト

　昨季のセ・リーグ新人王、ヤクルトの小川泰弘投手（２３）が１９日、今季初実戦となる練習試合の中日戦（北谷）に先発し、２イニングを１安打無失点に抑えた。「状態は６〜７割。これから実戦感覚を養っていけたら」と自己評価は厳しめながら、２年目のシーズンに向けて順調に滑り出した。

　独特なフォームから繰り出す速球に力があった。最速は１４５キロ。「真っすぐでしっかり空振りやファウルをとれたのが良かった」。２回に福田から奪った唯一の空振り三振も速球だった。

　主力投手としての自覚を強く感じさせた。「練習試合でも試合は試合。先発である以上、しっかりゼロに抑えてチームに良い流れをもたらしたかった」。調整段階でも結果を意識し、その通りの結果を残した。２回には外角一辺倒だった西田のリードに首を振って内角を要求し、捕手を教育する場面もあった。

　「浮いている球が多かった。高津（投手）コーチにも注意された」と変化球の制球には不満を漏らしたが、初実戦ということを考えれば十分に許容範囲。小川監督も「良いボール、悪いボール、いろいろあったろうけど、順調にきている」と太鼓判を押した。昨季の大活躍の反動から「２年目のジンクス」も心配されるが、今のところライアンには無縁のようだ。　（小林孝一郎）