STAP細胞論文:ハーバード大が調査示唆

毎日新聞 2014年02月20日 10時36分(最終更新 02月20日 12時06分)

スクリーンのSTAP細胞を指さす理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子・研究ユニットリーダー(左)と若山照彦・山梨大教授=神戸市中央区で2014年1月28日、川平愛撮影
スクリーンのSTAP細胞を指さす理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子・研究ユニットリーダー(左)と若山照彦・山梨大教授=神戸市中央区で2014年1月28日、川平愛撮影

 【ニューヨーク草野和彦】新しい万能細胞「STAP細胞(刺激惹起=じゃっき=性多能性獲得細胞)」の作製を理化学研究所などが発表した論文で画像の不自然さが指摘されている問題で、共著者が所属する米ハーバード大医学大学院広報は19日、毎日新聞に声明を寄せ、「当院の注意を引くような懸念はすべて、徹底的な精査の対象となる」と述べ、大学院として調査する可能性があることを示唆した。

 論文は、小保方晴子・理研研究ユニットリーダーが同大のチャールズ・バカンティ教授らと執筆、英科学誌ネイチャーに掲載された。小保方リーダーとバカンティ教授らが2011年に米専門誌に発表した論文についても、「画像の使い回しがあるのではないか」との疑いが浮上している。

 声明は「当院は最高の倫理基準を守り、研究の一貫性を厳密に保つことに全力を尽くす」と強調している。バカンティ教授はネイチャー誌などの取材に、画像の取り扱いで「うっかりミス」があったと説明する一方、論文の結論に影響しないとの見解を示している。

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